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ある境
その中の1つに、これまで天上界では、今天が言ったような研究機関のようなものは皆無であり、何の検証も行われなかった。それは、排除と言う手段を選択して来たからだ。自分達の都合の悪いものは徹底して排除し、言葉は悪いが、天上界から追い出し、地上界に落とした。考えて見れば、非常にご都合主義の中で形成されて来たのである。そこには、確かに未熟な中でも、凝縮された論理が育ち、徹底した排除によってその法なるものが築かれた。それを見なおそうと言う機運も起こる筈もなく、絶対的立場である天王がその世界のトップになった。




