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ある境
「そうだよね・・で、その理由は?」
「分からぬ。しかし、表と裏と言えば語弊があるものの、隠密兵団と言う名前が竜神率いる竜王軍団だと言う話は、定着して来た。我らは、元々、天王宮に仕えて来た事も無いし、八百万神とも違う、そして武王と呼ばれる天上界の王臣とも違う道を歩んで来たのだ」
「そんな事は、説明等要らないわ。剣竜、理由を話してよ、早く」
「黙って聞け、案外せっかちなんだな、毘竜。お前がこうまで動揺しているのは、初めて見るぞ」
「・・私のどこかに、変化があった?」
「いや・・変わらぬ。そして、神竜殿がお前に何か作用したとは感じては居らぬ。だが、話を聞け、もう少し」
「あ・・ああ」




