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誘う者
ただし、バリアは何重にも張りめぐらせている。そのバリアを軽々と突破して来る者があるならば、それこそ第七獨爛、第八獨爛、魔界鳥なのである。この第四獨爛の地に構築された雲竜担当の城まで後退するのは、敗北に等しい感覚なのだが、清治達はそれを選択せざるを得なかった。危険と言う感覚が渦巻いている。
感覚では無く、これは敗北だった。そして退却なのだった。
非常に難解な第五獨爛の伽羅千の仕組みは、未開・不明物質によるものだ。地上界で言う所の物理的な解析は無理だった。そこへ全く違う世界の論理など通用する事も無い。天上界では独自の方法が何十通りも試される。




