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季節の移ろい
「ふ・・ふふ。なら、何でわしがここへ来たのか、少しだけ時間を貰おう。俵・・まさかお前がこの席に居るとは思わなんだ。お前の資料がこれだ。わしはこれに興味があったからだ」
修二が不満顔に一瞬なったが、香月はその資料に目を通す。
「お前さんが、紫竜号と言う鳩で有名な事は調べて知った。わしが興味あるのは、この俵の、紅水晶、勾玉、青銅の剣、そして民話の紫竜だ」
少し乱暴な言葉使いであったが、
「それで?博士。何をヒントにされたいのでしょうか?」
香月が脇坂を見上げて言った。




