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季節の移ろい
「何かあったぞ!」
数人の男達が、深さ1メートルの所で何かを発見した。
「ええっ!お・・!」
政春、浦部は穴を覗き込んだ。
その穴から出土したのは、青銅で出来た剣だった。
宮司がすぐそれを丁寧に包むと、町の資料室へ電話した。文化財だったら、もはや、神社へお祀りする訳にはいかないからだ。
「勾玉が出ると思ったんですが・・」
浦部が言うと、政春は笑った。
「まさか・・浦部さんは、本気でそう思っていたんですか?」
「ええ。本気で」
政春は、青銅の剣が出てきた事をすぐその場で写真に収めて、やはり脇坂博士に続けて送った。




