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季節の移ろい
「ははは、浦部さんまで巻き込んでしまった私ですが、でも、清治には何も言っていません。これが本当だったらと思うと、少し怖い気もします」
「怖い事はありませんよ。だって、幸運の使いなのでしょう?白蛇は。そして、御神体である、童馬も」
「ええ、だからこそ、余計に・・」
あ、そうか確かに・・浦部もそう思った。清二君は、普通の子として、当然親としては育って欲しいと願うだろうし、そんな能力は生きていく上に必要な事では無いかも知れないと。確かに日常世界ではそうだ。が、これが普通の極く平凡な世界であればの話である。余りにも、清治中心に動き始めている日常が平凡な世界とは思えない・・
そこで、浦部は政春に、いきなりこんな話題に・・
「俵さん、来月の東京講演に行きましょう、是非とも」




