42/9342
季節の移ろい
こうして、浦部も呼んで、数名だけの神事で、大楠の根元が掘り起こされる日がやって来たのだった。
実に、興味津々の様子の浦部だった。
「しかし・・ここまで来ると、信じたくなるなあ」
浦部が政春に言った。
「私も、大学では考古学を学びました。だから、民話を集めて自分で小雑誌なども作っておりましたが、まさか、宮司さんが、この大楠の元を掘って見ようと言われるとは」
「いえ・・清治君には私などの語彙力では、うまく表現も出来ませんが、*不思議な力があるのではないかと思います。何故なら、私も*香月博士を身近で見て来た1人だからですよ。そして*紫竜号を。だから、その紫竜には、凄い関心がある。だから、今日は有給を取って会社を休んで見に来ました。ははは」
*全てキーワード




