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季節の移ろい
政春は、ただ夢の話を宮司に聞いて貰いたかっただけで、御神木と言われる、樹齢500年以上ある大楠の元を掘る等と言う事は、思いもよらなかった事だった。
「いやいや・・白蛇・童馬・そして、大楠と来て、先程余談の中で、その子の持つ*予知能力等を聞いていると、ひょっとしてその民話が繋がるかも知れん。これが、神の意思であるならば、わしも齢80を過ぎた身。一対である筈の勾玉のもう1つを探す事は、わしの務めでもあるかも知れない。そんな夢のお告げがあるのならば、是非掘って見たい。何か、手がかりでもあれば幸運。出てくればそれを神社に祀りたい」
*予知能力・・清治の最大能力であった




