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志村恭介編 ニ尾城
「商社撤退も?」
「そうだ・・。お前達の学生運動と、旅館組合の反対運動だけでは、あんなに商社や、地上げの暴力団があっさりと撤退する事は無かった筈だ。何かの強い上からの圧力としか今は思えん」
「うーーーん・・」
志村は、腕組みをしながら考えた。そして、しばらくして、
「真世さん、1つだけ質問します。貴女の夢の中で赤い光は見ますか?」
高村も品川も、何を急に志村が言うんだと言う顔をしている。真世が少し戸惑いながら、
「・・はい。幼少の頃から良く見る夢がその赤い光でした。*二尾城の天守閣から一条の光、そしてもう1つは*四国の山頂から二尾城に向けて一条が。それに・・この*ネックレスは実は代々伝わっていると言う事でしたが、*脇坂博士が西方城より発掘されて、私に渡された物です。口外無用の約束でした」
*ここで脇坂が強く関与している事実も出て来る。しかし、脇坂が真世に関与したのか、真世が脇坂に関与したのかは分からない。しかし、実際は、もっと違った




