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志村恭介編 ニ尾城
苦しそうな表情で、高村は答えた。
「それは、そうかも知れません。でも、接点があった脇坂博士と、先輩の間でそんな話が合った筈・・俺はそう思うんですが、違いますか？」
「逆に聞くが、何で、そう思うんだ？」
「先輩が理由を言って貰え無ければ良いです。でも、エクロジャイトが出た以上、東方城の存在が有り得ると言う事と、先輩は何かを隠そうとして居られる・・。どうして、この地にはもう何も無いと言い切れるのでしょうか？その根拠は？」
「・・質問攻めだな・・。俺は、あくまで君達の研究からして部外者だろう、違うか？」
「ふう・・それならしょうが無い。先輩、斎阿覚寺の*斎藤真世さんを知っていますか？」
「えっ！・・・ああ・・知っている」
少し驚いた高村だったが、それは意外にあっさりと肯定した。
「何故？」
*高村も、斎藤真世の無意識化の発動によって実は動かされている。彼女の正体は、後に・・
