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志村恭介編 古城
「・・*高村先輩はその後・・?」
それには答えず、全く脈路の無い話に転じる志村に、品川は首を傾げた。
「ああ、あ奴だったら、その後都屋別館の女将と一緒になったわい。目の前にぶら下がっていた商社マンの出世と、家庭を捨ててのう・・憐れな男よ。結局商社と嫁さんに見放されたんじゃ。もう少し頑張って居れば世紀の温泉大発見となるやも知れなかったのに・・のう。わはは」
「脇坂博士。僕にも質問があります。博士はどう言う目的でこの地へ戻られたんでしょうか」
品川も同じ事を考えていたようだ。志村も頷いた。
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