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志村恭介編 古城
「その*滑石はのう、硯に使われとるのよ。勿論装飾品としてな」
「ああ・・そう言われて見れば、柔らかいので、加工は容易いでしょうね。すると、*西方城で見つけた訳ですか、この滑石を」
「ち・・志村、お前に関ったら適わん。重要だ等と言うんじゃ無かったわ」
腹立しげに脇坂が言うのを、品川がにやにやしながら聞いて居た。普段は人の話等ほぅ・・とか、はぁ・・とか人事のように無関心に聞く志村だったが、事、確信に触れると、たたみかけるように聞いて来る。T大学一の論客にして、若いながら超レベルな学者である事は品川が良く知っている。
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