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志村恭介編 古城
それから3~4時間後には、大きな声で志村達は起こされていた。
「こら、もう起きんかい。わしゃあ、腹が減ったぞ。飯にせい」
品川が、ぶつぶつと言いながら支度を始めた。志村は大きな欠伸をしながら外へ出た。外は非常に寒かった。脇坂は、その間そわそわとして落ち着かない様子だった。志村が家の中に戻ると、
「どうしたんです?博士。何かお忘れ物ですか?」
「いやあ・・ちょっとな」
少し脇坂の様子がおかしい。
「博士、それより昨日は聞けなかったんですが、*滑石は何に使うんですか?」




