279/9342
志村恭介編 古城
聞くともなく語る老婆は、少々耳が遠いようだが、決して呆けては居ないようだ。2人は急いで赤星山の山頂を再び目指した。
「先生!*赤い光とは隕石でしょうか?それとも・・」
「分からん。しかし、隕石説は充分考えられるが、でも、私はもっと違うものだと・・」
「それは・・何でしょうか?」
志村は首を横に振るだけで、後はもう何も言わなかった。
品川は、彼なりの仮説を立てていた。太古の歴史が唯1つの事象だけで説明がつく筈は無い。まして志村の追求しようとする史実は、歴史上から抹殺されて来た忌まわしい事に触れる可能性もある。
*キーワード




