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志村恭介編 古城
志村は笑った。しかし、品川はそれを否定的には思っていなかった。太古の文明には必ず*指導者が居り、それも*飛び抜けた才能の持ち主で、その人物はまるで*宇宙から来たか、*未来から必然のようにやって来たかのような人物で、姿、能力、性別を超えた共通点があると言う。志村の唱える古代文明とは、意図的に誰かが創ったもので、その指導者には人為的としか思えぬ手術のような痕跡があると言う大胆な仮説である。それは常人を超えて、何世代の中から出現した天才では無く、*意図的に創られた、まるでサイボーグのような人間だと言うのだ。こう言う志村の自説は勿論品川以外の誰にも話しては居ないし、きっと聞いた所で、皆は子供じみた発想だと笑うだろう。
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