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志村恭介編 古城
「この辺が変成岩層だな。三波川変成岩帯の岩石がごろごろしている」
志村が言う事を黙って品川は頷いた。
「赤い・・この石は」
志村が持ち上げた石を、品川が覗くように見た。
「僕には石の事は良く分かりませんが、何か赤石山と言う名が示しているような石ですね」
「そう、その名の通り。一昔前にルビーが産出されると言われていたようだが、私にも、石英の赤いものなのか、変成岩なのかどうなのか専門外なので良くは分からん。それよりも、この地がやはり重要なポイントなのだと感じたよ」
「そうですね、不吉な赤なのか、それとも・・何か僕もどきどきして来ましたよ」




