26/9342
季節の移ろい
「鳩の本を見ましたら、ニ度と古今東西出現しないような超銘鳩ですね、ミィニュエ号と言う鳩は。でも、香月博士はやはり、この世紀に怪物鳩「*紫竜号」を作使翔させたんですよね」
「あの・・もしや・・私の視点が違っていましたら済みませんが」
浦部が、政春の顔を覗き込むように尋ねた。
「はい?」
「もしか・・・して、俵さん、貴方は香月系或いは、紫竜号の系統を入れたいと思っていませんか?」
「あ・・いや・・でも」
政春が口ごもった。どうやら、彼の脳裏にはそう言う選択肢があったようだ。浦部は言葉を続けた。
*竜の言葉、冠が全てのキーになる。競翔と全くこれから展開する別世界の出来事が、何故結び付くのか、それは、竜のキーがここに隠されているからだ。そして、清治に深く関わって行く。




