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未知の血統
「では・・?どう言う意味でしょう?」
道明寺は、少しむっとした表情であった。浦部が穏やかな口調で言う。
「競翔とは、成績・・順位の事だけを言うんじゃない。帰還率について君はどう思っている?」
「・・それは、難しい質問ですが、自分の場合は、約5割を目途にしています。この地区では相当自分では高い方だと思っています」
「うん・・。君の鳩舎は優秀だと私も思う。つまり、400キロ河原連合会独自の放鳩地とは、その後続く、中から長距離における帰還率の問題対策であって、君の言う順位とか成績は、むしろ2次的な産物でしかない。普通に考えて見ても、実距離430キロの鳩舎が480キロになってしまうハンディを持つんだ。それは不利である事は、誰もが分かる事実だろう?」




