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未知の血統
「うむ。良く調べたね、ご明察!」
してやったりと、満面得意顔の道明寺の表情がぱっと明るくなった。しかし、浦部が続けて言う。
「それで?君の推理はそれだけなのかな?」
「え・・?それだけで充分でしょう。他に何か・・ありますか?」
怪訝そうな表情になり、道明寺が聞き返した。
「まあ、1つは正解。そう言う狙いではあるが、じゃあ・・何で君は敦盛コースを戻る鳩群については言及しないんだ?」
「敦盛は・・好不調の波が激しいから避けたのでしょう?」
「全く視点が違う。それが君と私の考えの相違だ」
浦部は少し厳しい顔をした。道明寺は浦部の顔を見返した。




