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未知の血統
「だって・・清ちゃんはまだ10歳よ。これまで本当に傍目で見ていて胸が痛くなる程懸命で健気に生きて来た、まだ小学校の4年生なのよ。たった一人の身内の死別を告げるなんて残酷な事・・ねえ・・今言うべき事なの?ねえ・・」
「分からないんだ・・でも、私達が清治の良き父・母でこれから先も居ようと思うのなら、その苦しみや悲しみも一緒に背負ってやるべきじゃないか・・そんな事も考えて見た。それに、清治が何故私達に亀吉さんの事を聞かないのか・・その気持ちも分かってやりたい・・今、清治は私達にとってはかけがえの無い子供になった。そして清治も、私達を本当の親のように接してくれている。それなら、亀吉さんを家族として私の家に位牌を置いて弔ってあげたい。私達は、お互い両親も亡くしている者同士。それなら亀吉さんも、私達の親父だと思えば良い」
*清治が実父・母に会うのは、ずっとずっと先の事。しかし、清治がある年齢に達するまで、又次元間を放浪するまで、この両親が正道な生活を叶えてくれた。理想の両親であったからだ。




