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未知の血統
「いえいえ・・丁度食事が終わった所です。それより、どうぞ。何でしたら、簡単なものでもお作りしますが」
「あ・・いえ。今日はこれからY大学の教授連と食事会がありまして、その前にこれをお渡ししようと思って来ました」
香月が政春に手渡したのは、微量な電磁気をキャッチする装置だった。
「これは・・?」
簡単に香月が使用法について説明をしたが、どうして託されるのかは分からなかった。
「浦部さんから伺っています。私も山川鳩舎訪問については偶然でしたが、風神系を導入されたと聞き、敦盛付近の地形を探るには、こう言うものが必要かと、Y大学の工学部の教授にお願いして作って貰いました。必要でしょう?俵さん達には」




