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未知の血統
道明寺が浦部の家を訪ねて来たのは、それから一週間後の寒い日だった。そこには、政春と共に、清治も丁度来ていた。
「・・と言う訳で、浦部さんのお話を聞いていまして、敦盛の地理とかを解き明かさねばならないものがあると感じた次第です」
政春、浦部が頷いた。清治は、浦部の子供達と遊ぶと言って部屋を出て行った。
「これはね、道明寺君。実際我々は科学者では無いので、根拠としてどうなんだと説明するのは難しいんだけど、現実に香月博士とか、今大学院生になっているが、T大学の志村君と言う考古学を学ぶ学生、それに有名な脇坂博士が指摘されている事で、敦盛は強い磁場を発生する何か鉱脈があるとか、或いは磁場を持った特異な地だと言う事なんだ」




