201/9342
未知の血統
周囲は、大きく頷いた。
「勿論・・私もそう思いますよ。勿論血統は大事ですが、その鳩を使翔させるには、その血統を知り、そして、管理を万全に行う事。いえ・・万全なんて言葉はこの競翔に於いては有り得ないかも知れませんが、競翔とは自分の経験の全てを注ぎ込む事だと思いますし、情熱だと思っています」
「君の熱心さと情熱は誰もが知っている。見習うべきものが多いと私も思っている」
花川氏も頷いた。
「実は・・私も香月暁号系統を使翔させているんですよ」
「ええっ!君もかい!」
周囲がざわざわとした。
「はい・・しかし、自分は香月暁号系統をこの地で更に改良したいと思っています」




