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羽ばたけ若駒!
「俵さん、少し来週の休みに遠出しませんか?」
そんな政春の所に、浦部から電話が入った。
「良いですよ。清治も一緒で構いませんか?」
「勿論です。じゃあ、7時過ぎにお迎えに来ます」
浦部は、日産のバンを購入していて、家族で良く出かけている。清治は、もうすぐ冬休みになるので、うきうきしていた。友達も沢山出来、口数は少ないが温和な性格の清治には、周囲も暖かく接していた。
小さい町でもあり、特にいじめっ子も少なく、周囲が家族のような所だった。あれから・・不思議と清治の予知夢も、予見も無かった。ごく普通の生活が続いている。弓子との母子関係も誠に順調で、清治は良く彼女に懐いていたし、政春にも甘えるようになっていた。




