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羽ばたけ若駒!
政春が、又清治の能力か・・そう思ったが、純粋な少年清治の目が病鳩を見抜いたと分かって、一同は再び雑談の中に居た。勿論、花川のその鳩は不参加となって、連れて帰る事に。
「清治君・・有難うね。お陰で、おじさんの鳩を苦しめないで済んだよ」
そう言って清治の頭を撫でると帰って行った。
政春が浦部に礼を言っている。
「済みません、浦部さん。あの場を収めてくださいまして」
「はは。俵さん、何でも能力のせいにしない事ですよ。清治君は純粋で汚れの無い少年のまっすぐな目をしています。嘗ての香月君もそうでした。大人には見えない感覚なんですよ。大げさにしたらいけません」
「はい」




