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季節の移ろい
「この神社の宮司も言うとった。お互い、もう動ける時間は少ない。なら、自分の夢、望みを少しでも実現したいと思うのも人情であろうが。つまりわしにもそう時間は残されて無い故に、急ぐのだ」
「・・・岡山でこれから、重大な発掘作業があると聞きます。その前に何故?」
「今、温泉発掘で、それを当て込んだレジャー産業が進出に向けて地上げを進めて居る。それを阻止する為に学生連を作って、志村と言う学生が中心になり、貴重な埋蔵物があると言う事で反対運動を進めて居る。古城の存在は確実にあるが、恐らく発掘しても貴重な物は出て来んだろうがな」
「ははあ・・志村君と言う学生が・・ほう・・なら?・・・何でそんな、無益な発掘を?」




