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季節の移ろい
「ああ。失礼」
正春はその考古学を学んだ事から、市の文化協会などに参加をしているし、講師を務める事もある間柄・・清治も玄関へ・・。
「大変な事ですよ、三皇神社の大楠の根元を掘り起こしている者が居るのです」
「ええっ!そりゃ、大変だ」
政春が言うと、
「知ってるよ?白い眉毛のおじいちゃんだ」
「え・・?」
今西が、言葉を失った。
「な・・何で?この子が?知っているんだ・・」
今西が清治の言葉に、少し驚き半口を開けて呆然としていた。
「さあ!行こう、安西君」
政春は、そんな今西を促して、浴衣のまま車で彼と走った。
・・まさか・・*脇坂博士では・・?
そのまさか・であった。もうかなりの所まで掘っているようだった。
「何をしているんですか!止めなさい!ここは三皇神社の宮内敷地ですよ」
今西が言うと、
「何じゃ?お前は・・」
穴から顔を覗かせたのは、やはり脇坂だった。




