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季節の移ろい
「*志村・・そう言えば、ホテルでも香月博士が言ってた名前だなあ・・」
浦部が言う。
志村と名乗る学生もT大学の考古学を専攻しており、*脇坂から、政春の資料の事を知ったらしい。
浦部も少し興味のある話であったので、同行する事となった。
政春の家に来た学生は、長髪で、涼やかな目をした、*香月博士に良く似た感じの人物だった。一目で、この学生の非凡さを感じた政春は、民話のコピーと、自分が調査して資料を手渡した。志村はすぐ、
「興味深い話ですね。敦盛の地には、何かがあると思います」
*この3人が出会う事こそが、時が動いた証左




