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清治の能力  作者: 白木
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季節の移ろい

 東京から戻って来て、休日には清治と鳩の訓練に出かける政春だった。良い天気の早朝だった。清治は眠い事をぐずりもせず、政春が運転する助手席に乗り込んだ。清治の予知能力が少し活発になって来ていた。


「あのね、今日行く所にお地蔵さんがあるの。そのお地蔵さんにね、よろしくって言うの。そしたら、良いことがあるんだ」

「ふふ。お地蔵さんてのは、どんなお地蔵さんなんだい?清治」

「赤い布を首に巻いて、三角の帽子を被ってるの」


 政春は、へえ・・と思った。そんな地蔵があの辺にあったのかな・・そう思いながら割と近い距離である、家から5キロ程の山道に差し掛かった。


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