状況確認
何か間に合った……
フランside
全力で飛んだこともあって妖怪の集団に捕まることなく山へたどりついた、今は文の家にいる
「お二人とも大丈夫ですか?」
ただ汗だらだらである。私もこいしも自称最速の文に無理矢理ついて行ったんだから当然である。特にこいしは半分意識が飛んでいる。
「私は大丈…夫だから…フラン……に話しといて…………」
そう言って私の膝に倒れる。いや、全然大丈夫じゃないと思うんだけど
「もう……読んだ…」
そしてそのまま目を閉じる、この状態でまさか寝る気なの?そう思いながらも文の方に目を移す。私の膝凝視してた気がするけど気のせいだよね。
私の視線に気づいた文は視線を私の顔に戻し語り始める
「手短に言うと幻想郷各地で大量の鎧妖怪(仮称)が確認されました。無事なのはここと、人里と、竹林だけです。」
「…へ?」
ちょっと待って、簡単すぎてよくわからない私たちが地底にいったのって8時間だけだよね?そんな短時間で?
「…………詳しく話しますね」
文の話は一時間に及ぶものだったその内容をまとめると
・紫などの強妖怪は外界に旅行中
・紅魔、博麗は落ちたが気配がないため出掛けていたと思われる
・森は半焼
・今無事が確認されてるのはここと人里と竹林のみ
とのことだった
「気配がないって……まさか」
私を探しに…………?
「心配しなくてもフランのお姉ちゃんなら大丈夫でしょ」
流石に一時間たったためこいしが起きる、軽く寝癖ついてて可愛い
「ありがとう…それで私達は何すればいいの?」
こいしに帽子を渡しながら聞く
「そうですね……私はこのまま竹林に行き竹林勢と共に人里勢と合流する予定だったんだけど、頼んでいい?」
文が久しぶりに敬語を外して聞き返してくる、つまり天狗のお偉いさん(らしい)としてではなく友達として頼まれたのだ、それを断る理由なんて全くない
「分かった、すぐに行くよ」
こいしと共に立ち上がり襖を勢いよく開ける、その時人影が一瞬見え足音が聞こえ、地面には黄色い箱のようなものが落ちていた。
「やっぱり誰かいたんだ」
とこいし、その黄色い箱を見て文は
「私は今の妖怪を捕まえます。」
「一人で大丈夫なの?」
「はい、誰かはよく分かっているので」
黄色い箱をもう一度見る、これどこかでみたことあるような……外の本かな?
「気を付けてね」
「そちらこそ」
分からなかったため文に別れを告げこいしと共に竹林の方へ向かい飛び立った
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文side
「さて、もうでてきていいですよ」
そう口にすると一人の妖怪が部屋に入ってくる。
「普段あまり外に出ずニートしてるあなたがこんなところで何してたんですか?」
黄色いガラケーを彼女に投げ渡して、初めて振り返った




