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『終焉を告げる常闇の歌』  作者: Yassie
第2章 哀しみ
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第75話 Before After<美羽side>


 私と沙耶はBちゃんを連れて渋谷で買い物をした。

 すると道行く人達が私の顔を見てMIYA(ミーヤ)だって気づき、私を追って多くの人達が騒ぎ始めた。


「ね〜美羽〜、なんで変装しないのよ〜」


「だってあのまんまだったらカズが絶対に怒ってたじゃん」


 だから変装する時間なんてなかった。


「だからって変装もしないで堂々と歩かないでよ〜。お陰で物凄い騒ぎになっちゃったじゃ〜ん」


 ……まぁ、確かに。


 私達の周りには多くの人達が集まり、スマホで写真を撮ったり動画を撮影している人までいた。

 でもそれはわざとで、狙い通りでもあった。

 私はクルリと後ろへ振り返って微笑み、思いっきり新曲の宣伝をする。


「今、新曲の歌詞と作曲を頑張っています。近いうちに発表出来ると思いますので、皆さん楽しみにして下さいね」


 すると、ちょっとチャラそうな男性が質問してきた。


「それはどんな曲?! 今着ている格好と何か関係があるの?!」


 私と沙耶は背中に青い彼岸花の刺繍(ししゅう)が入った黒い戦闘用スーツを一緒に着てるけど、Bちゃんは黒い軍服姿。


「この子は私の友人ですが新曲に何も関係はありませんのでこの子を写真に撮ったりしないで下さいね? それで質問ですが、その通りです。って言いたいのですが、このスーツは私の友人がデザインして作ってくれた物なんです。しかもこの青い彼岸花はその友人が手作業して入れてくれた刺繍(ししゅう)でして、私と仲のいい友人達にだけ用意してくれた特別なスーツなんです。でも! このスーツを着て、今度の新曲のPVで着ようと考えてます」


 それを聞いた人達が一斉に、楽しみにしていると言ったり、青い彼岸花のデザインしたグッズを販売してくれと言ったりしている人もいた。


「そうですね、黒と青い彼岸花は友人のトレードマークでもあるんですが、それは私達のトレードマークでもあるので、今度頼んでみる事にします」


「それは例の友人ですか?!」


 今度は他校の女子高生がそう質問してきたから、迷う事なく笑顔で頷いた。


「ハイその通りです。ちなみに今作っている新曲の歌詞は私が書いた物なんですが、そこでもっと良くするにはどんな風にしたら良いのかを聴いてアドバイスを貰ったりしながら作ってますし、作曲も作っていたんですが現在は歌詞にもっと合う様に手を加えてもらってます」


「その友人の男性は例えるならどんな人なんですか?!」


 今度はさっき質問してきた女子高生の友達だと思うけど。2人して質問に答えてくれるかどうかドキドキした様な顔で私を見ている。


 う~ん、どう表現しようかなぁ……。


「そうですねぇ例えるとするならば……、夜の花、ですかねぇ。今私が着ているこのスーツは元々その彼が作って着ている物と一緒な物が欲しいと頼んで作ってくれたんです。だからそんな彼がこれに似た物を着ていると、夜を連想するんです。それだからか背中の青い彼岸花がとても似合うんですよ」


 私はカズを夜の花と説明することしか上手く言えなかった。

 いつも黒い格好だし、あの曼蛇(マンダ)の背中には青い彼岸花の刺繍(ししゅう)があるから。


「赤い薔薇とかじゃなく、青い彼岸花だからこそ彼にはよく似合う。この刺繍(ししゅう)だってまるで本物に見えませんか? 光を当てる事でキラキラと美しく輝いて、本当に綺麗ですよね? 彼は花をどの様な角度で見ればより美しく見えるのかを計算し、その角度で見た花の刺繍(ししゅう)を入れてるんですよ。だから誰が着ても凄くカッコいいし素敵に見えるんですけど、彼が着たらもう別格ですね。彼以上に青い彼岸花と夜が似合う人は知りません。だから夜の花なんです」


 上手く説明出来なくてごめんなさい……。


 すると、女子高生2人は羨ましそうな顔で私を見つめていた。


「そんな彼を中心に、私を含めた友人達でチーム・夜空を結成し、今後は私の活動をサポートしてくれたり遊びに行ったりしますので、今後私みたいな黒スーツに青い彼岸花の刺繍(ししゅう)が入った人を見かけても、騒がず見守って頂けると助かります。では、今日はオフで今から友人と買い物なので失礼します」


 軽く頭を下げて、沙耶とBちゃんとまた歩き出した。


「良いの? 勝手にあんな事言って〜?」


「あぁ言えば、自然と沙耶とかカズ達が私の近くにいても誰も不自然に思わないでしょ? そうすれば私だって皆んなと普通に買い物したり遊びに行けるじゃん」


「そうだけどさ〜」


「心配無いって」


 沙耶はカズに何も言わず、私が勝手にそんなことを言ったから心配してくれていた。

 私のスマホが鳴り出すまでは……。


「はいもしもし?」


『お前、何してんだよ?』


「ん? 何が?」


 電話はカズからだった。


『何がじゃねえよ。お前、SNSでかなり広まってるぞ』


「ん? もしかして新曲とかの話がもう広まってるの?」


 よし、狙い道理。


『そうだよ。何が夜の花だこの馬鹿が。あんまりベラベラと喋んなよ』


「別にベラベラと喋ってないじゃん。あぁ言えばカズとかだって動きやすくなると思って言ったんじゃない」


 よかれと思ったことなのに、どうして怒られなきゃならないんだろって、私はカズに対して不満を抱いた。


『それが余計なんだよ。新曲の話は良いとしてだ。下手に俺達のチーム名を言って行動し、いざモンスターの討伐を秘密裏に依頼を受けて動いた時、誰かに見られでもして見ろ。変な噂が流れるのはお前なんだぞ?』


「そ、それは……」


 そこまで考えてなかった……。

 こっちで下手にそんな所を見られでもして、そんな噂が広がれば私だけじゃなくカズ達にも迷惑をかけることになっちゃう。


 それだけはダメ、絶対にダメ。


『だからこっちにいる時は下手な事を言うな。ましてや俺達がサポートするって事務所には伝えて許可を貰っているのかよ? あぁ言った以上は俺達がお前の活動をサポートしないと周りから変に思われるだろうが』


「い、今から電話します……」


 マズイ……、それは確かにマズイ。早く社長に言っておかないと、「どう言うこと?」 ってなって、またカズに怒られる。

 それだけは阻止しなくちゃ。


『まだ言いたい事があるがもう良い。ったく、今度からはきちんと俺か事務所に伝えてからにしろ。自分1人で勝手に決めんな』


「はい……」


 そこで電話が切れて、私は肩を落として溜息を吐いた。

 沙耶はカズに怒られた事に気づいて苦笑いになり、私を軽く励ましてくれた後、Bちゃんお洒落計画を続ける。

 戻る頃にはもう、夕方になっていた。



 17:30


「ただいま〜!」


 カズの部屋に入ると、沙耶は元気よくそう言った。


「おう! お帰り!」


 そこにはマークさんがヒャッハーな手下の人達と一緒に、(にぎ)やかな宴会をしていた。


「え? なんでマークさんがいんの?」


 沙耶がまさかの光景に驚いて、手に持っていた荷物を手から落とすと、唖然(あぜん)とした顔で立ち尽くす。それは私も同じだった。


「グハハハハハハハ! 何でって、そりゃこの夜城組からとある依頼を引き受けたから来ているに決まってるじゃねえか!」


「依頼?」


 何のことだかさっぱり分からない私達は、奥にいるカズ達に目を向けると。カズは丁度、ゴジュラス達に餌を与えていて、ノリちゃんはクロとじゃれあっている。一樹はダークスにカズから貰った餌を与えながらコーヒーを(すす)り。ヤッさんは背中にトッカーを乗せて腕立て伏せをしている真っ最中。


 よく乗せて腕立て伏せ出来るなぁ……。


 そこに、ルカちゃんが白杖(はくじょう)でレンガ道を突きながら、私達の元までやって来た。


「おかえりなさい、美羽さん沙耶さん」


「これ、どう言う事?」


 聴くと、ルカちゃんは説明をしてくれた。


「お兄ちゃんがギルドに依頼を出したそうなんです」


 カズが?


「そしたらマークさん達が真っ先に飛びついたらしく、その依頼を引き受けて今はこっちに来ているんです。今日の作業は終わったから取り敢えずお兄ちゃんの部屋で宴会をした後、庭にあるテントで寝るそうです。明日も朝早くから起きて作業をするそうなんでそうなりました」


「あっ、そう……、へぇ……」


 何を頼んだんだろ?


「だからその作業が終わるまでは(しばら)(にぎ)やかなんだそうですよ? ふふふっ」


「なんだか楽しくなりそうだね。あっ、そうだ、Bちゃん早く早く」


 そこで私は後ろに隠れているBちゃんの手を引いて、カズの前に連れていった。

 すると、Bちゃんの姿を見たマークさん達とノリちゃん達はその姿に驚いた。


「カズ」


「あ?」


 呼んでこっちに振り向いた瞬間、カズもBちゃんの姿を見て驚いた。


「な?! おまっ、Bなのか?!」


「は、はい」


 Bちゃんは赤い格子縞Oリングファスナーコールドショルダーブラウスを上に着て、紺色の短いスカート。足には少し厚底の黒いブーツ。

 そして長い髪を右側に片結び分にし、ピンク色のヘアゴムで結んでみた。


「Before Afterしてみました」


 私と沙耶はこれでどうだと言わんばかりのドヤ顔を見せる。

 一方、Bちゃんは恥ずかしそうにモジモジしながらチラチラと上目遣いでカズを見る。


「まず、Bちゃんはずっと黒い軍服姿に黒いジャケットを上から羽織、長い髪はボサボサ状態でした」


 沙耶が今までどんな状態だったのか説明して、次に私が今の格好を紹介した。


「しかし! なんと言う事でしょう! 上は格子縞のOリングファスナーのコールドショルダーブラウスにし。下は紺色ので短めのミニスカートにしてみました。足元は厚底のお洒落な黒いブーツに履き替えた後。近くの美容室でボサボサな長い髪をきちんと手入れし、ピンク色のヘアゴムを使って片結びにしてみました。前髪は少し左側へ段々長くなる様に切り、他にも少し切った後にあえて後ろの長い髪を右側に持ってきて片結びし、後ろはユルめにしてみました。するとなんと言う事でしょう! 堅苦しそうな姿が一変! こんなに可愛い女の子に仕上がったじゃありませんか! 道行く男共がBちゃんの姿を見て、顔を赤くして鼻の下を伸ばす程の可愛らしい姿へとなりました!」


 そこまで話した後。


「「さあ判定やいかに?!」」


 私と沙耶はカズに聞いてみた。

 Bちゃんは更に頬を赤く染め、右手で左手を掴むとまたモジモジと恥ずかしそうにカズを見る。


「「さあ!!」」


 2人で感想を言えと迫り、カズが思わずたじろいだ。


「か、可愛いよB」


 カズは恥ずかしそうな顔でBちゃんを見つめ、Bちゃんは益々顔を赤く染め上げ、この場から逃げたそうにしているけどそうはさせませんよ!


「ちなみにBちゃん用にいくつも服を買ったから」


「そ、そうか。悪いな美羽」


「その代わり」


 私はカズのネクタイを引っ張り、耳元で小さく囁ささやいた。


「今度私とデートしてよね、カズ」


 恥ずかしかったけど、私は軽く勝負に出た。


「ちっ、それがお前の狙いか美羽。って事はお前もか沙耶」


「ほほ〜、流石カズ、察しが良いね〜」


 沙耶はニヤッとした顔をするけど、どこか落ち着きが無い。断られるかもと思っているんでしょ。


「ったくよぉ……。んじゃお前らとしてやるよ」


 一瞬、カズが何を言ったのか理解できずに私達は固まったけど、何を言ったのか徐々に理解し始めるて、凄く嬉しかった。


 やった! ついにチャンス到来!


 私と沙耶はガッツポーズをしながら喜び。Bちゃんはニヤニヤしながらギザ歯を出して、ブツブツと何か言っていた。


「もっと可愛がってくれるもっと可愛いがってくれるもっと可愛いがってくれる」


 ライバルは増やしたくないけど、なんかBちゃんなら許せる。そう思えたから私はBちゃんを、もっと可愛く、もっとお洒落を楽しんでもらいたかった。

 そんなBちゃんを見てカズは右手を掴むと引き寄せて、軽く抱きしめる。


「……へ?」


「マジで可愛いよB。よかったな、可愛くして貰って」


 Bちゃんがカズに頭を撫でて貰うと、Bちゃんは顔を赤くしながら喜んでカズにしがみ付いた。


「あっ! ズルいよBちゃん!」


「そうだそうだ!」


 それを見て、私達2人もカズに飛び付いた。

 そんな光景を目にした他の男達が血の涙を流しながら凝視しているとは知らずに。


 その夜、カズのベットを私、沙耶、Bちゃんの3人が眠り。カズはソファの上で寝る。

 ノリちゃん達はジャングルの中を寝袋にくるまり、その日の夜は静かに眠りについた。

 そんなノリちゃん達の真横をゴジュラスが地響きを立てて歩くから、なかなか眠れなかったらしいけど。



 翌日の朝、私は雨の音で目が覚めた。


 7:00


 カズの部屋は時間が来ると定期的に雨が降る。

 雨が降ると言っても、それはろ過された水が雨みたいに降らせている。理由はカズの部屋で育てている、色々な動植物達に新鮮な水を与えるためであり、水の力で綺麗にするためでもあるの。降っている時間は約1時間。

 そんな雨に守られたカズの部屋で、私達は裸の状態で眠っていた。理由はそれだけベットが心地いいから、全身でその気持ちよさを感じたかった。

 私は起きたけど他の女子2人が起きずにまだ眠っている。そんなベットルームに、私達が裸になっていることを知らないカズが入って来た。


「あっ、カズおはよう」


 そう挨拶して、手を上に伸ばして大きなあくびが出た。


「お前ら、なんで裸なんだよ。俺が目のやり場に困るだろうが」


 そう言いつつ、カズは平然とした態度で私達3人にコーヒーを持って来てくれていた。


「だってカズだし? ノリちゃん達だったらぶちのめすけどカズだったら許せる」


 それに……、前に一度見られてるし……。

 ましてや、私だってカズのこと好きだし……。


「ったく、ほらこれ飲んでさっさと服を着ろ服を」


 呆れながらカズはコーヒーが乗ったお盆をベットの横にある棚に置いてくれる。

 私はそんなカズに両手を伸ばし、自分の胸にカズの頭を押し当てながら抱きしめ、ベットにまた寝っ転がった。


 もう、限界……。


 カズのことが好きすぎて、私は一気に勝負に出た。


「おい美羽」


「カズ……」


「あ?」


「好き。大好き。もうこの気持ち抑えられないよ……」


「…………」


 私はカズに好きだって想いを口にした。


「ずっと好きだった……。カズがあの人の事を想っているのは十分知ってたけど、私もカズの事がずっと好きで好きでこの気持ちをどうにか抑えてた」


 あの人って言うのは勿論、サクラちゃんのこと。


「でも、あんな事があったでしょ? だからずっと考えてたの……。この気持ちを思い切って伝えようかなって。でもなんとか抑えようとする自分がいたの……」


 だって、嫌われたくなかったから…。


「でももう無理……、私はずっとカズの側にいたいよ……。この気持ちを受け入れてくれなくても良い。ただ、私もカズの事が大好きだって伝えたかった」


「美羽……」


「好き、大好き……」


 どうしようも無いくらい、カズが大好き……。


 私が手の力が弱めると、逆に今度はカズが私を抱きしめ、私を下にして上から見つめた。


「美羽……、正直に言うと俺もお前が好きだ。勿論、沙耶やBの事もだ。そんな俺が本気でお前を好きになれる資格がどこにある? 毎日の様に他の女と遊んでるんだぞ?」


 知ってるよそんなことくらい……、でも……、私はそれでもアナタが大好きなの……。


 そこでカズは、沙耶とBちゃんがまだ寝てるのか見るから私も見た。

 幸いなことに、2人共まだ寝てる。


「美羽、俺はサーちゃん以外の女で本気で好きになったのはお前だけだ」


 ……え?


「でも、今の俺はお前の気持ちを受け入れてやれない……、受け入れれば、お前を不幸にするかも知れない。俺が好きになれたのは沙耶とB、そしてニアだ。だけど本気で好きになったのはお前とサーちゃんの2人だけだ。他の女はそんな俺の心に空いた穴を埋める為にいる様なもんだ。酷い奴だろ? 俺」


「そんな事、無いよ……」


 酷いのは私だから……。知ってるのに、今がチャンスだと思ってしまった。


「だからお前達の気持ちに気づいてて、俺は今の関係を壊したく無いから気づかないふりをしていたんだ」


 解るよ、その優しさが痛いくらい。


 するとカズは黙った。

 そんなカズを見て自然と涙が溢れ、私はまたカズを抱きしめた。


「だったら私も受け入れてよって言いたい……。でも、そこには何か言えない何かがあるんだよね? いいよ、今はそれで良い……。カズが私を好きでいてくれた事を知れただけで今は満足だから……」


 その時の私は本当にそれを知ることが出来ただけで満足していた。


「ゴメンな……。だけど、今だけは少し甘えさせてくれ美羽」


「ん?」


 カズの顔が近い。

 私は何をしようしてるのか察して目をつぶり、そして、そのまま唇が重なった。


「今はこれが俺の精一杯の気持ちだ」


 嬉しかった、まさかキスをしてくれるなんて思ってもいなかったから。

 だから私は頭を横に振った。


「良いの、今はこれだけでも満足だから」


 始めてのキスが大好きな人とのキスってだけで、気持ちが少し違い、嬉しさから涙が溢れてくる。

 カズは私の涙を指で(すく)い取ると、もう一度唇を重ねてくれた。

 横に眠る沙耶とBちゃんを起こさない様に、私達は舌を絡ませて、濃厚なキスを(しばら)くする……。

 そのまま最後までしたかったけど、カズは優しい微笑みを浮かべ、「ちゃんと着替えて来いよ」と言って寝室から出ていった。


 沙耶とBちゃんがようやく目覚める頃、私は既に着替えを終わらせていた。


「ほら、2人とも起きるの遅いよ。カズがせっかく()れてくれたコーヒーが冷めちゃってるよ?」


「え?! マジ〜?!」


「うぅわ、せっかく和也さんが来てくれていたのに起こしてくれなかったんだ」


 2人が軽く睨みながら、なんで起こしてくれなかったんだと批判する。


「カズの気配に気づかない2人が悪い」


 そう言えば何も言い返せないでしょ。ましてやBちゃんは私達よりカズの気配に敏感なのに、それでも気づかずに寝ていたのが悪い。

 2人はしょんぼりしながら着替え、顔を洗ってからコーヒーを飲み。既に起きているカズの元へと行くことにした。

ベヘモスお洒落計画は如何だったでしょうか?

それにしてもモテる男は羨ましいです。

しかし、それで心に空いた穴は埋まるのかと言われますと、果たしてどうなんでしょうか?

それではまた次回をお楽しみに✨

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