第45話 引き裂かれる2人<和也side>
月日が経ち。俺も中学生になった年の春。
そんな俺とサーちゃんの関係に亀裂が生じ始めた……。
過去の夢なんざ見たくねえのに……、なんで今になって……。
ある日、サーちゃんが倒れたと知らせを聞いた俺は病院へと走った。
でも結局、俺はサーちゃんと会えなかった。
俺はその場にいた大人達に面会を拒絶され。罵詈雑言とか、散々な目に遭ったからだ。
「ヤクザの息子風情が! 貴様の様な者と会わせられると思っているのか! 桜お嬢さんのお父上は政治家なのだぞ?! 貴様みたいな薄汚い輩と一緒にいさせられるものか!」
サーちゃんの父親は政治家。
それよりも、そんな大人達のその言葉に俺はショックを受けたが、それでも会わせろと食って掛かった。
しかし、俺は数人の男達の手によって病院の外へと投げ出され。更に罵詈雑言を並び立てられた挙句、男達は俺を取り囲んで殴る蹴るの暴行をされた。
「けっ! これに懲りたら2度と桜お嬢さんに近づくんじゃねえぞ! このウジムシが! ……ぺッ」
動けなくなった俺に男の1人が顔に唾を吐きかける。
その日はとても酷い雨だったな……。
ヤクザだからなんだ……、政治家だからなんだ……。なんで……、なんで……、なんでダメなんだよ……クソッ!
サーちゃんはまさかそんな事態になっているなんて知らなかった。
そんなことがあったことを知ったのは、暫くしてからだ。
退院した後。俺の事を酷い追い返しをした男達が笑いながら外でこんな事がありましたと告げ。サーちゃんはそれを聴いて愕然とし、その場にいたサーちゃんの父親が激怒して、男達に怒鳴りつけたと後から聞かされた。
そこでサーちゃんの父親は男達に全てを明かし。何故、今日まで心臓が弱いサーちゃんがまだ無事に暮らせているのか。どれだけ俺がサーちゃんの支えになっていたのかを全て話し。知らなかったでは済まされない事を男達がしでかしてしまった事に、サーちゃんの父親は頭を抱えた。
そのお陰でサーちゃんはそのショックで心臓に異変がまた出始め、病院へと逆戻りする事になる。
その事にサーちゃんの父親は男達に対し、更に激怒して解雇処分を言い渡したそうだ。
サーちゃんは暫くの間、昏睡状態が続いたものの、どうにか回復。
気が付けば既に秋になっていた。
サーちゃんとサーちゃんの父親は、退院したその日の内に俺の家である夜城邸へと足を運び。サーちゃんの父親は俺の親父に対し、土下座して謝った。
その場には俺もいた。
でも、親父は怒ってなどいなかった。逆にこれで良かったのかも知れないと、親父はそう言った。
「所詮、俺はヤクザであり。お前は政治家なんだ。そんな親を持つ子供が、果たして本当に結ばれると思うか?」
……確かにな。
「そ、それは分かっている……。しかし……、君の息子と私の娘にはなんら関係が無い! 2人で何処か遠くの国にでも行けば。そんな事関係無く、幸せになれると私は思っている!」
どこにそんな国がある? この世界、どこにいようが直ぐにバレるだろ。
まさか、異世界に行けとでも言ってんのか? んなことしたらサーちゃんの父親である、アンタが大変な目に遭うだけだろ。
「確かに昔は君と同じような事を考えた。だが今は違う! あの子達を想うのであれば! あの子達が幸せになれるなら私はどんな事でもしてみせる!」
サーちゃんの父親は親父に。本気でそう想っているからこそ、そう伝えたんだろ。
「お前……」
「もしくは私が政治家を辞めれば!」
「ふざけるな!」
政治家を辞めてでも、この人は俺とサーちゃんを引き離したくなかったみたいだ。
でもそれを親父は許さなかった。
「お前が辞めたところでどうなる! それに昔お前が言った夢を捨てるのか?! 総理大臣になって、今のこの日本を表から変えると言ったのは何処のどいつだ! お前だろうが!!」
「守行……」
親父はサーちゃんの父親の胸ぐらを掴んでそう怒鳴った。
「組長の仰る通りです」
そこに朱莉さんが現れ。サーちゃんの父親に対して正座の姿勢を取り。両手を畳の上に添えて挨拶した。
この時、俺は思った。
何しに出てきたんだ?
「似ている……。君は……。はっ?!」
するとサーちゃんの父親は朱莉さんが何者なのかをその時悟ったのか、朱莉さんに対して頭を下げて挨拶した。
「やめて下さい。私はそんな大層な者ではありません」
「で……、ですが貴女は……」
「いいんです。それが私が選んだ道なのですから」
なんだ? もしかして知り合いかなにかなのか?
朱莉さんは何処か寂しげにそう言いながら微笑んだ。
その日、サーちゃんと結局俺は会わなかった。
サーちゃんは別の部屋で待っててもらい、俺と会おうとしていたんだけど。俺は会いたいって気持ちになれなかった。
その後、それが切っ掛けとなって、俺の心はぶち壊れた。
異世界で暴れるだけ暴れ、東京に戻って来ると、外で大勢の不良をボコボコにしていた。
「死ね」
「ゴブッ……」
路地裏で、自分よりも体格の良い不良集団を。俺は1人で血祭りにしていた。
「喋るな。豚がっ」
そう言いながら太った男の顔を思いっ切り踏みつけながら、別の不良の胸ぐらを掴む。
「た、助け ー」
「喋んなああ!」
「べっ?!」
胸ぐらを掴まれていた男が俺に助けてと言おうとしたんだろ。でも俺はその男をアスファルトの上に頭から叩きつけた。
「クソがあああああ!!」
怒りを抑えられる者は誰一人としていない。
ただ暴れ。破壊し。蹂躙し続ける。
「なあ、誰か教えてくれよ。ヤクザの子供と政治家の子供は結ばれ無いのかよ? なあ? ……なあ!」
そんなことを言っても、誰も応えない。
全員、俺がぶちのめして白目を剥いているからな。
結ばれない事は頭では解ってる。でもそれを認めたくなかったし、サーちゃんに対して今の自分を見て欲しくもなかった。でも誰かに聞いて欲しかったのかも知れない。
「なんでなんだよおおおおおお!!」
俺は怒りと悲しみが混ざった顔で叫んだ。
会いたい、会いたいよ今すぐ会いたい。心が張り裂けそうなくらい俺はサーちゃんが好きで好きで堪らない。あの横顔が見たい、あの、満面の笑みを見たい。握った手を離したくない。あの……、薄い唇にまたキスをしたい……。
でも……、俺がサーちゃんの横にいたらきっとまた彼女を傷つけることになる。彼女を、彼女をこれ以上は苦しめたくない……。
だから俺は会いたくても、彼女に決して会わない道を選ぶしかなかったし、例え会っても彼女に対して冷たくして、俺を嫌いになってもらうしかなかった。
その後、俺は路地裏を出て街を彷徨う。
人混みの中、目の前から歩いて来る人々を睨んで道を開けさせながら前を進む。
俺の心に……、大きな穴がその時には開いていた。
どれだけ暴れようと、どっかの不良が連れ歩いている女を奪い取って抱こうと、何をしても俺の渇きを潤す事が無かった。
……時間を巻き戻せれば良いのに。
月日は流れ、翌年の春。
その日サーちゃんが突然、夜城邸の庭に来た。そこには憲明達もいる。
俺は縁側に座り、憲明達と話をしているところだった。
その憲明達はサーちゃんの突然の訪問に驚いていた。
サーちゃんは、俺が突然人が変わったかの様に不良グループと毎日の様に喧嘩している事を知り。わざわざ会いに来たらしい。
「久しぶりだね、カッちゃん……。なかなか来れなくて御免ね? 元気にしてた?」
……そんな寂しそうな笑顔で俺に声をかけるな頼むから……。
「元気してましたけど? 龍巳先輩」
その言い方に、サーちゃんはショックを受けた様子だった。
それは憲明達も一緒みたいだ。
俺は冷たい目でサーちゃんを見て、昔の様な呼び方をしない。
「さ、最近、カッちゃんの悪い噂を耳にするからさ。心配で来ちゃった」
サーちゃんはなんとか平常心を保とうと努めようとして、なんとか笑顔で話しかけてくる。
しかし。
「は? 先輩には関係無い事でしょ? 俺が何処で何をしていようが俺の勝手ですけど?」
「カッ……ちゃん」
動揺している……。自然と俺に右手を伸ばす。でも、俺はその右手を払い除けた。
「いい加減、俺をカッちゃんって呼ばないで下さいよ。せ・ん・ぱ・い」
俺が強い口調でそう言うと。黙っていた憲明がキレた。
「そんな言い方はねえだろカズ!」
「……あ?」
その頃には俺の睨みは昔よりも凄みを増したのか、一睨みで誰もが脅えるようになっていた。
「喧嘩売ってんのか?」
「上等だよ、売ってやるよカズ!」
それでも憲明だけは、俺と目を離さないで睨んでくれる。本気で怒ってくれる。本気で喧嘩をしてくれる。
それが……、嬉しかった……。
そして誰もが俺達を止めようと必死になった。
「じゃぁ私が売ってあげる」
その時、誰もが耳を疑った。それを言ったのは他の誰でも無い、サーちゃんだったから。
「来なよ、夜城君」
サーちゃんの顔は真剣そのもの。寂しくて泣いていた昔の姿はもう、何処にも居なかった。
「は? なに訳分かんない事を言ってんですの? はあぁぁ……、シラけた。お前ら全員今すぐ帰れ」
サーちゃんと喧嘩? んなこと、俺が出来るわけねえだろ。
俺はそう言って立ち上がり、部屋の奥へと行こうとした。
その後ろで「カズ!」と皆んなが呼ぶ。しかし1人だけ違った。
「逃げるの?」
その言葉に、俺は思わず反応して歩みを止める。
言ったのは、サーちゃんだから。
「いくじなし。そっかあ、夜城君はいくじなしなんだあ」
「さ、桜ちゃ……」
美羽はサーちゃんを止めようとした。でもそれを、サーちゃんの鋭い眼光で美羽は声をかけられなくなった。
サーちゃんが本気で怒っている所を見るのは、後にも先にもその日が初めてだった。
「いいぜ? やってやんよ」
俺は戻り、縁側に置いてあった靴を履くと、サーちゃんの元まで歩く。
「それじゃ、一つ、賭けもしようよ」
サーちゃんは不敵な笑みでそう告げる。
「賭け? 良いぜ? なんでもしてやる」
ワザとサーちゃんを泣かし、俺を嫌いになって欲しかった。
すると、勝った方が負けた方に何でもひとつだけ言う事を聞かせる為の賭けを、サーちゃんは提案した。
敗者は絶対に守らなければならない、絶対命令みたいなもんだ。
俺達は互いに命令する事が出来る紙を書き。それを美羽に渡す。
そして、サーちゃんと俺はこの日、初めて本気の喧嘩をした。
結果、俺が敗北した。
こんな…、こんな筈じゃねえのにどうしてこうなった?!
憲明達は目の前の光景が信じられずにいる。俺が本気を出せば、相手がプロの格闘家でも平気で勝てるのに。
そんな俺が初めてボコボコにされたのは、サーちゃんのお見舞いに行ったその日だけ。それも余りにも酷いショックを受けた為、放心状態となって無抵抗だったからな。
そして、その日を境に俺は、周りから「人の皮を被った化け物」と呼ばれる事に、拍車をかける事になっていた。
でも、その化け物がたった1人の少女に敗北した。
「あっ……ぐっ……うぅ……」
俺は呻き声を上げる事しか出来ず、地面を転がる。
あり得ない、俺がサーちゃんに負けるなんて、あり得ない!
そんなサーちゃんは息を荒げず、ただ静かに立っていた。
「私の勝ち。だね」
サーちゃんは僅かに微笑んでそう言った。
そして、負けた俺への命令は。
[ 高校は都立聖十字学園に絶対通う事 龍巳 桜 ]
これががきっかけで、俺は同じ学園に通う事になった。
本当は関係を修復したい……。でも俺はサーちゃんに対して冷たい態度を決して崩さない。心の底から……、俺はサーちゃんを愛していると認識してしまったから……。
「待ってるから」
正直、待たないでくれと叫びたかった。
会えばまた心が揺れる。心から愛しているからこそ、これ以上傷つけたく無いんだ。
「クソッ……タレ……」
自分で自分が嫌になる。
俺とサーちゃんの関係に納得が出来ないでいた憲明も、この頃から荒れ始めた。
憲明は片っ端から喧嘩を売ってはボロボロになりながら負ける事は無かった。
そして憲明は前より、俺に喧嘩を挑む回数が増えた。でも一度も俺に勝てた試しが無い。
それでも不思議な事に、憲明と俺は仲が良かった。
嬉しかったんだ……、本当に。
時が経ち。俺は約束通り"都立聖十字学園"に入学。
この頃には既に、俺は他校の生徒のみならず。あらゆる者に恐れられている存在になっていた。
「夜城と早瀬には喧嘩を売るな。特に夜城にだけは何がなんでも絶対に手を出すな」
俺と憲明は、周りからそう言われる様になっていた。
でも、普段の憲明は至ってフレンドリーな性格だからか、自然と人が集まった。
一方で俺は違った。学校へ来る度に、誰からも怖がられ、誰も近付かなかった。近づけるのは憲明達位だ。
そして例外は……、サーちゃん。
入学して早々、サーちゃんは俺がいる教室へ足を運び。明るい顔で挨拶してきた。
「久しぶり。約束通り入学してくれたんだね、カズ君」
「俺は約束を守るタチなんで……」
相変わらず冷たく接っすることしか俺は出来ず、顔を見ようともしなかった。
「それになんですか? カズ君って。そんな呼び方しないで下さいよ先輩」
「じゃぁまた勝負しようよ。私が勝ったら君の事を自由に呼ばせてもらうね」
「……ちっ」
あぁ、マズイ……、なんでそうなるんだよ……。
そして俺達は2度目の喧嘩をして、俺は何故かまた勝てなかった。
なんで勝てないんだクソッ!
その後、サーちゃんが俺を呼ぶ時はカズ君と学園内でも呼ぶ様になってしまった。
周りからしてみれば「何故?!」と思えるだろうよ。
逆に俺が何故?! って叫びてえよ。
でも中には俺達の関係を昔から知っている奴が憲明達以外にもいて、たちまちその関係が学園内に広がっちまった。
「2人は小さい頃から仲が良かった」
「あの2人って実は両思い」
「だけどあの2人はくっつく事が出来ない」
「だけど夜城は龍巳を護っている」
「下手に龍巳に手を出したら夜城が黙っていない」
「家庭の事情で?! そんなの2人が可哀想!」
学園でそう囁かれてるのを耳にしていた。
周りの連中はそんな俺達を同情する。
同情するくれえなら、時を戻す方法を誰か教えてくれよ。
それでもサーちゃんは学園で最も人気のある存在で、数多くの男共から告白されていた。
でも告白した連中は、翌日から青ざめた顔になって登校していた。
理由は俺だ。
サーちゃんに告白をした奴を捕まえ、胸ぐらを掴んで俺は質問しただけなんだけどな。
「テメェが本当にあの人を幸せに出来るのか? あぁ?」
俺が質問しただけなのに、男共は謝って逃げる奴、怯えるだけ怯えて逃げる奴と様々だった。
「ちっ…、根性無しが」
俺としては臆する事なく、幸せにしてみせると言って欲しかったんだ……。
だから別に、サーちゃんに彼氏が出来そうなのを邪魔してる訳じゃ無かった。
それでサーちゃんが本当に幸せになれるのなら、それはそれで良かったんだ。
そしてある日の夕方、俺にある知らせが舞い込んできた。
それはサーちゃんがどっかの不良に絡まれ。強引にサーちゃんを何処かへ連れて行こうとしていると言う知らせだった。
サーちゃんは俺に勝てる相手だ。そう簡単にどうこう出来る訳が無い。
でも、俺はサーちゃんの元へと走った。
翌日の朝。
学校内で、とある公園でボコボコにされた挙句、全裸となった少年が警官によって発見されたって話題でもちきりだった。
もちろんその通りだ。
でも俺がしたって事を、サーちゃんは直ぐに気づいてたみてえだが、何も言わなかった。
そこで、ようやく昔の夢が終わった……。
「カズ……」
目を覚ますと、俺の側に涙を流す美羽が顔があった。
「こ……こは……」
「ここはカズの部屋だよ? カズ、あれからずっと起きないまま気絶してたんだよ?」
どうやら気絶している間に、誰かが俺の部屋にあるソファの上に運んでくれたようだ。
「……そうか。迷惑かけたな……」
「ううん、迷惑だなんてそんな事思って無いよ」
その時、俺は泣いていた事に気づいて右手で目を隠す。
「その、カズ……実は……」
美羽はサーちゃんが出した願いを言いにくそうだ。
それでも伝えなければならないと思ってか、サーちゃんの想いを俺に伝えてくれた。
話を聞いた俺はそのまま黙り込み。暫くしてから「1人にしてくれ」と美羽に伝える。
美羽は悲しい表情で俺の胸の上に右手をそっと置くと。涙が出て来るのを我慢出来なくなってか、ギュッとワイシャツを握る。
「ゴメンね……」
美羽はそう言って部屋を立ち去った。
部屋には憲明、沙耶、一樹、ヤッさんも居た。
そうか、俺を部屋に運んでくれたのはお前らか……。
その憲明達も、俺の気持ちを察してくれたのか、涙が溢れるのを我慢しながら部屋を出て行く。
……美羽と沙耶がこんな俺を好きでいてくれている。
そんな2人にとって今の状況は今までに無い程に好都合とも言えるだろうな。
好きな男の心に空いた穴を、自分で埋めてやりたいって想っているだろうさ。
でも、2人はしなかった。
それは俺が本当にどれだけサーちゃんを愛していたかを知っているからだ。
……すまない、本当にすまない……。こんな俺を好きでいてくれて……、でも、お前らの気持ちを受け止めることが出来ないんだ……。
俺にとって、サーちゃんが生きていてくれるだけでも幸せだよ。サーちゃんが幸せならそれは俺にとっても幸せな事だ。
でも、それが今日で全て終わった。
本当ならこの手で思いっ切り抱きしめてキスをしたい。顔を眺めていたい。声を聴いていたい。手を握りしめたい。サーちゃんの甘えに応えてやりたい。その心を独り占めしたい。
でもそんなことが出来ない俺は、ただ泣き叫ぶ事しか出来なかった。
部屋は防音になっているから外には聞こえない。
でも、その部屋にはまだ誰かがいた。
「カズ……兄……」
七海……。
全ての話を、七海は隠れて聴いていた。
七海は声を押し殺しながら溢れ出る涙を必死に止めようとするが、それでも涙は止まらないのかすすり泣きが聞こえてくる。
そして七海は何も言わず、そっと部屋から居なくなった……。
生まれも育ちも違う2人。しかし、奇しくも2人の父親は友人どうしだった為に出会ってしまった。
和也がどうして凶悪な性格になってしまったのか垣間見得るエピソードになったのではないかと思います。
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