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幼馴染みのポジションから逃げます  作者: ぶるもあきら
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人気者になりまして


ロディオが帝都へ旅立ってからもうすぐ1年、私はまだ生まれ育った村にいた


たしかロディオは2年修行して勇者の力を使いこなせる様になり、その後組んだ勇者パーティーで3年かけて魔王を倒す流れだった


3年も命をかけた状況で共に過ごすのだから恋に落ちても仕方ないよなー


と、他人事のように思ったりもするが今はまだ必死に修行中のはず、慌てて村を出る事もない


そんな修行中のロディオからは週に1回は手紙が来てる

なんて事ない報告と私の現状を心配した手紙なんだけど、この手紙もその内2週間に1回、1ヶ月に1回と段々減っていくんだろう


そして私は属性を調べたあの神殿で癒し手としての修行も兼ねて、怪我や病気の村民を癒している


医者などいないこの小さな村ではそれはもう喜んでもらえて、お年寄りから子供までちょっとした人気者よ


この癒しでお金を貰う事はないけど代わりに畑で取れた野菜とか、お下がりの洋服や靴をお礼として貰えて、うちの家計も大いに助かっているはず


それにどうやら私の癒しの力は強いらしい


まあ、読書好きのインドアだった私からすれば知識だけならある程度あるわけで、喉が痛いと言われれば扁桃腺を見るし、腰が痛いと言われればヘルニアを疑って背骨を見る。なんとなく全体的に癒すより原因がわかってそこを集中的に癒した方が効果的である事がわかったのだ


熱がある子に抗生剤を投与するイメージで癒すとうっかり聖女じゃないのに完治させてしまったりする


まあ、辛いのは嫌だもんね

早く治るならそれに越した事はないでしょと1日に何人も癒していたら噂を聞いたと違う土地からも患者が訪ねて来るようになって、その上お貴族様にも目を付けられだした


ぜひうちの養子に!

ってやらしい笑顔で言って来るんだ


癒しの力を独り占めする気満々やん!


そろそろ面倒な事になる前に村から出ようかしら?

お父さんとお母さんに迷惑掛けたく無いしなー


と本気で思い出した今日この頃、今週も届いたロディのからの手紙に驚愕した



(来週から魔王討伐の旅に出る事になったよ!)



は、早くね?


まだ1年しか経ってないよ?

修行は終わったのか?

もう魔王と戦える程の力があるのか?


聞きたい事はいっぱいあるけど、しばらく手紙は出せないと書いてあった


まあ、旅に出るのだしそりゃそうだ



(1日でも早く、アンに会える日を楽しみにしている)



と手紙は締めてあった


2年修行しても魔王を倒すまで3年掛かってるんだよ?


確かに原作のアンみたいに毎日無事を祈っているわけじゃないけど、魔王討伐失敗なんて展開は違うのはわかる


この日ばかりは癒しに来た神殿でロディオの無事を祈るのだった




それからの私は、いよいよエロ顔のお貴族様が力業を使って来そうだったので逃げる為にあの属性を調べてくれた神官さんに相談した


神殿の神官さんは意外にもお貴族様だったようだ

てか、(神仕え)の属性が出たお貴族様しか神官さんにはなれないのだそうだ


相談した結果、私自身もお父さんもお母さんも守るために神官さんの家に養子で入る事になった


神官さんは子爵家の次男なので私は平民のアンから子爵令嬢アンになった


とは言っても今まで通り神殿で困ってる人を癒していてくれれば良いと言われて、住まいも親元から離れて神官さん達と同じく神殿内に引越しただけで何も変わった気がしない


ちなみにエロ顔貴族は男爵家らしく、自分より位が高くなった私に近づく事は無くなった


一緒には住んでいないが近くにはお父さんお母さんがいるし、貴族令嬢となった私には恐縮ながら神殿内にお世話係の子がいるし、それからしばらくは平穏な日々が続いたのだった


時々はお父さんお母さんの元に顔を出し、2人を栄養ドリンク代わりにチョチョイと癒してあげる

そして私に届いている郵便物を受け取って帰るのだ


そう、ロディオからの手紙だった


討伐に出る前のように週1は来なくても月に1~2回は届く

順調に減ってきてはいるけど、旅先からも送ってくるなんてマメな男よねー


私の方は、養子の事も神殿に住んでる事もロディオに伝えていなかった

移動してるだろうから返事も書けないし、興味も無いかなと思ったから



そのせいで手紙を取りに戻る手間があるのだが、ロディオの近況を知る唯一の手段だし、両親にも会えるし、まったく苦に感じなかった




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