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まずは見方を騙す!! #6

 俺の身ぐるみは全て。全て。剥ぎ取られそれは俺にそっくり模倣されたハイトが着た。

 全て脱がされ身体が動かない俺にハイトは、

「やっぱり私が模倣したとおりのサイズじゃないですか!可愛い! 

 それともココから更にサイズアップするんですか? フフ」

(こ、この野郎…自由に身体が動いていれば、文字通りサイズアップする姿を見せてやるよ!!!!)


「そんな事よりレイ。魔王様の服は用意出来たの?」

「あぁ、問題ない。」

「じゃあ、さっさと魔王様に着させて上げましょう。」


 脱がされた俺は今度はゆっくりと、レイに衣服着させられていく。ココまで来ると、なんだかこの工程が常習科しそうで…ちょっとエロいなーなんて…


 俺はさっきどまで纏っていた魔王のマントも鎧も全てなくなり…魔王パンツも…


 今は薄ペラい布が俺の恥部えお隠す唯一の砦になっている。


「よし!全ての準備が整った! では、魔王様生きます!」

「え? 行くって? 何処に行くの? あ 人魚の虹色の湖?」

「行ってもいいですが、恐らく今の魔王様が行くなら、殺されますよ」

「…食い殺される…?」

(殺されるって一体何が起こっているんだよ? それにさっきからのコイツラの動き…一体何が)


「ハイト後の説明は全て済ませているな?」

「えぇ。ある程度片付けたらそっちと合流する。」

「分かった。武運を…」

「レイもね愛々沼で待っていて」

「分かった。ではまおう…なんの真似ですか?」


 俺はもしかるとこの後、殺されるのかもしれない、そう思うと生に執着するのは生物として当然。

 石像に勇者ともに飾られていた剣を、俺は奪い取り、レイとハイトに切れ味の悪そうな切っ先を向けていた。


「なんの真似? それはこっちのセリフなんだよ。いきなり国を出るや行けば殺される? 殺されるっていうのは今から起らないとも、いえねいえよな?」


 二人は俺を見たまま一寸も動かない。


「ハイト。何で俺に化けたんだ? お前、俺に成り代わって王国を支配しようって考えているんだろ? レイその準備の良さからしたら、これは決まってた作戦だったのか? 魔王に就任して1週間いつも俺にベッタリで何か機会でも如何って居たんじゃないのか?」


 自分でも信じられないが、口に出して見ると、どんどんそれが答えのように感じれる。


 そんな俺に口を開いたのは、俺そっくりに化けたハイトだ、

口元から漏れ出てくるセリフが俺の声帯のせいなのか感に触る。


「それで、魔王様はどうされたいのですか? 私とレイをココで殺したいのですか? では、一つその棒きれでアナタが私にどう勝てるのでしょうか? あいにく私は女ですからチャンバは出来ませんよ? その代わり、頭を引きちぎるのは得意ですが」


「ハイト貴様! 魔王様に向かってなんと無礼を!!!!」

「魔王の衣服を持つ私が魔王だ! いでよ!“上限に縛られし亡者、煉炭の熱みを心に変え走れ!!”

 

 ハイトが謎の詩を口にしたとたん、魔王室は大きく揺れ始めた。

 ぐらつく足場のあちこちで、何かが地面やり這い上がって来る…

「魔王様! 私のところえ!」


 剣を捨てきれない俺はレイの行動にもなにかの意味があるのでは…とこの状況で疑いを見出してしまう。


 煮えきれない俺にレイ翼を広げ飛び込んで来た。


 俺は咄嗟に刃を向けてしまう。

 刃に何かがゆるりと突き刺さってく感覚、生温かい液体が剣筋を沿って俺の手に伝わってくる。これは…


「魔王様生きますよ!」


 レイは口端から一筋の赤い液を漏らしながら、俺を抱える…剣は未だ刺さったままだ。


 その瞬間、鉄扉が勢い良く開かれる。先程のゴブリンやトロールが大勢魔王室に現れたのだ。そして地面には白骨化した無数の死者が赤き炎を包み立ち上がっている。


 ゴブリン達は明らかにどよめいている…

「レイ様! 血が!」

「何者かの侵入ですか?」

 レイが俺抱きしめているおかげで、

俺の姿はゴブリンたちからは見えない。その時、


「コヤツらは俺は暗殺しようとしたのだ! 故にレイは俺の手で傷を負わせた」

 (ハイトのやろう!! 絶対に許さね!!!)


 俺が顔を上げ文句を言ってやろうとした瞬間、レイは高らかに笑い出した。

「流石魔王様ですコレほどの魔力があるとは、やはり魔の王は桁が違いますね。死詩花獣ししかじゅうまで、呼び出すとは。出直す! それまでは隣国の猛者達と勇者に怯えていろ」


 レイはそう言うと翼を広げ、俺を抱えたまま魔王室を飛び立った!!

 

 コレは一体何が起こったって言うんだ?


つづく

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