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二人の過去・・・

※今回のお話にはアダルト(煽情的な)な表現が含まれています。

そのような表現が嫌いな方、又は15歳未満の方は他の作品にお進み下さい。

          挿絵(By みてみん)

             何かの拍子に会話が途切れる。




「本当にすいませんでした。」

深々と薫は神居先輩に頭を深々と下げた。

「別に気にしなくていいよ、石塚さんが転倒する所に丁度僕が居ただけだから。」

先輩は笑顔で答えてくれたが、右手で腰をさすっている。

多分倒れたときにぶつけたのだろう。

「あの、腰、大丈夫ですか。」

その様子を見て薫は慌てた。

「大丈夫だよ、ちょっとぶつけただけだから。」

神居先輩は腰に当てていた手を離して苦笑いを浮かべた。

「それより、文化祭の準備始めないとね。」

神居先輩は笑顔を浮かべながら、何事もなかったように薫の前から作業に戻る。

「薫、大丈夫?」

同じ一年生の女子部員から声を掛けられドキッとする。

「うん、大丈夫、先輩のおかげで怪我もないし。準備に戻ろ。」

薫は笑顔を浮かべ、大丈夫な事をアピールする。

「大道具が遅れてるみたいからそちを手伝うようにって。」

「石塚さん、先行ってるね。」

女子部員の言葉に軽くうなずく薫の視線は、神居先輩を追いかけていた。



看護師が車いすを押しながらリハビリ室に入って来た。

車いすを邪魔にならない場所で止め、患者さんに何かを話しかけている。

看護師だけが、リハビリ室の受付にやって来た。

薫は時間通りに来た看護師から書類を受け取り、引継ぎの短い会話を交わす。

看護師が手を向けた方に、車いすの患者がポツンと残されていた。

遠くから車いすの患者「神居忍」を見つめる。

看護師に頭を下げ、クリップボードを小脇に抱えて患者へと歩きだす。

段々と患者に近づくにつれ、薫の心臓が高鳴る。

「神居忍さんですね。」

神居忍の前に立った薫は笑顔で名前を呼んだ。

神居忍は顔を上げ目の前にいるケーシー白衣を着た女性に挨拶した。

「宜しくお願いします。」

白衣の女性は、しゃがみ込み視線を忍に合わせてくれる。

「神居さんの担当の石塚と申します。宜しくお願いします。」

薫は神居忍の顔を見ながらカルテを確認した。

顔の右側に額から頬に掛けて一本の傷が走っている、抜糸したばかりなので傷跡が目立つていた。

「右目の眼球欠損。」

頭の中で呟きながら、右手の複雑骨折、右足の大腿骨骨折等々の個所を確認する。

「リハビリはキツイ事も多いですが、一緒に頑張りましょうね。」

薫は立ち上がり車いすを押す。

神居忍の背中を下に見ながら薫は確信した。

「間違いない、神居先輩のご家族だ。」

心臓の高鳴りが収まらない。

「神居先輩。」

神居忍と神居啓二先輩は多分家族だ、そう思える程に二人は似ている。

啓二の面影が浮かぶ、会いたくて焦がれていた先輩。

子供だった自分には何もできなかった悔しさが、いまだに心に燻っている。

30歳を過ぎて結婚も、恋人もつくらなかった理由。

親への反抗、そして忘れられない人・・・

薫は今、その手掛かりとなるかもしれない人と出会った。

「絶対にこのチャンスは逃がさない。」

薫は心に固く誓っていた。



学校の校門を出たところで、石塚薫は所在なさげに立っていた。

夕日が薫を照らしている、文化祭も無事に終わり、三年生もそろそろ部活を引退する頃だ。

風も段々と冷たくなっていくのだろう、薫のセーラー服のスカートを風が揺らす。

「ごめん、遅くなって。」

急に声を掛けられビックリする。

「あっ、先輩。」

そこには笑顔の神居啓二先輩が居た。

啓二は詰襟の第一ボタンを外してラフにして歩いている。

右手に持つ鞄が重そうに膨らんでいた。

そして、左手は薫の右手と繋がれている。

学園祭の後に、薫は思い切って自分から告白した。

学際の準備での事が切っ掛けとなり、二人の距離が縮まった。そもそも以前から先輩が気になっていたのもあり、先輩に惹かれたいる自分がいた。

「先輩、大好きです。わ、私と付き合って下さい。」

しかも、演劇部の部員が居る前での告白。

一時学校中にその噂が広まってしまい、二人は注目の的となっていた。




                  挿絵(By みてみん)

 薫は緊張で固く閉じていた足をゆっくりと・・



二人の交際は順調だった。

啓二先輩は大学受験を控えていたが特に慌てた様子もなく、普段通りに学校生活を送っている。

夕日が赤く染める公園のベンチに座り、某チェーン店で買ったドリンクを片手に、二人で他愛の無い話をする。

何かの拍子に会話が途切れる。

二人の視線が絡み合う、ベンチに座る二人の手が重なる。

啓二先輩の顔が近づいてくる・・・・薫もそっと目を瞑る。

何度目かのキス、でも今回はいつもと違った。

啓二の舌が薫の中に入り込んでくる、啓二先輩の体が緊張張して固くなっているのが薫にも分かる。

受け入れた薫の体が震える・・薫も啓二に答えるように少しづつ舌を絡める。

薫が啓二の首に両手で抱き着く、啓二が薫の腰を抱きしめる。

ゆっくりと唇を離す・・・お互い顔を赤らめている。

「先輩・・・・大好きです。」

今度は薫からキスをする、そして自分から啓二の中に入り込む。

舌を絡めあう音が二人の中に溶けあう。

「はぁ・・・・あぁ・・」

薫から吐息が漏れる。

啓二が言葉をふり絞る様に、ゆっくりと囁く。

「かおる・・・ふれて・・も・・い・・い」

薫はその言葉に一瞬戸惑う、ポニーテールが揺れる。

「うん。」

小声で答え、恥ずかしそうに俯きながら頷く。

「かおる・・・」

啓二が薫の唇を求める。

啓二の右手が、まるで腫れ物にでも触るように、薫の胸に触れる。

「はぁ・・あ・・・」

薫の吐息が漏れ、啓二は女性の乳房の柔らかさに驚く。

下着と制服に守られた、間接的な感触がもどかしい。

啓二は制服の上から手を這わせ、ゆっくりと薫のブラジャーを上にず。

「あっ・・・せん・・・ぱい。」

薫の顔が驚きの表情を浮かべる。

啓二の指が制服の上から、下着に守られていない乳房に這う。

制服越しに薫の乳房の柔らかさが伝わり、指に乳首の突起が触れたのに気付いた。

啓二は人差し指と親指でそれを摘む様に優しく刺激する。

重ねていた唇から声が漏れる。

「あっ・・はぁ・・・せ・・んぱい・・」

顔を真っ赤にしながら、潤んだ瞳で啓二を見つめる。

初めて自分以外の人に乳房を触られ、与えられた刺激に戸惑う薫。

薫の腰に回していた左手も薫の乳房に触れる。

下着の無い乳房が、啓ニの両手が動く度に形を歪め、二つの乳首を探り当てられる。

「あぁ・・ああぅ・・はぁ・・・あっ・・」

薫の両腕が強く啓二の首を抱きしめ、啓二の唇を貪るようにキスをする、舌を自分から啓二の中に差し込み啓二を探す。

「はぁ・・せん・・ぱい・・・せんぱ・・・はぁ・・だい・・すき。」

啓二の右手が乳房からお臍に触れるように動き、スカートと膝の境に辿り着く。

膝の上に置かれた右手が震えている。

「かおる・・」

啓二は薫の瞳を見つめた、顔を赤らめ目を潤ませた薫が啓二を見つめる。

「・・・・さわるよ・・・」

その言葉に薫は暫く啓二の顔を見つめる。

「・・・・うん。・」

薫はそう囁くと啓二の胸に顔を埋める。

啓二からその表情は伺えない。

啓二はゆっくりとスカートの中の太ももを滑るように指を這わす。

スカートが徐々に薫の足の付け根の方に捲られ、白く透明な太ももが露になる。

そして指が太ももの付け根辺りに触れ、薫の薄いピンク色の下着が現れた。

啓二の指が太ももの奥へとゆっくりと進む、薫は啓二に押し付けた顔を更にきつく押し付け抱き着く手に力を込める。

啓二の指が下着に触れた。

「はぁっ・・・あっ・・」

薫の体がビクッと震える。

「かおる・・・」

啓二の息も荒い。

「け・・いじ・・」

薫の声が震えている。

薫は緊張で固く閉じていた足をゆっくりと開き、啓二を受け入れる。

「あぁ・・はぁ・けいじ・・・さん・・」

薫の一番敏感な場所に啓ニの指がたどり着く。

「あぅっ・•あぁあ・・だめっっ、はっうっ・・」

薫の体が仰け反り、今まで感じたことのない刺激に喘ぎ声が漏れた。

自分に刺激を与える啓二の右手を掴み、その手の動きを止めようとする。

「はぁ・・け・いじ・・・とめ・・てっ・・いっや・・・はぁ、はぁ・・おね・・が・・あっ・・」

腕を押さえても啓二の動きを止める事は出来なかった。

何度も敏感な場所を刺激する啓ニの指から伝えられる快感に薫は抗おうする。

啓二の胸に顔を隠していた薫は、上気した顔と潤んだ瞳を啓ニに向け、苦しむように眉を歪めて懇願する。

「おねが・・ぃ・・けいじぃ・・はぁ・ああっ・・だ・・め・・・こっ・・これ・・いっじょうは・・はっ・・はっ・•あっ・•お・・ねがぃ」

啓二を抱きしめていた手の指が、啓二の制服を握り爪を立てる。

啓二はその薫の姿に興奮を隠せなかった、初めて触る女性の体、そして初めて生で見る女性の反応。

友達同士でAVの貸し借りや雑誌などから、知識を得ていたが、いくら知ってはいても実際の体温と感触には勝らない。

啓二は熱く湿り気を帯び始めた下着を指で感じながら、薫の懇願する顔を見続ける。

「か・・おる。・・ごめ・・ん。」

啓二は謝罪を口にしたが、この先の薫を見たいと思った。

薫は啓二を見つめながら、何かを呟くが息が荒くなりはじめ言葉にならない。

「はぁ・・はぁはぁ・・あっ・・けい・じぃ・・はぁ、はぁ・・もう・・ああぁぁだっ・・めっっ!あっはぁぁっっ!だめっっ、はぁぁっっ!」

薫が首を仰け反らせて、ビクッ、ビクッ!と痙攣を繰り返す。

啓二の肌に爪が食い込む。

そして、息を荒げながら倒れるように啓二の胸に顔を埋めた。

永遠に続くかと思われた快感の波が治まり、ゆっくりと顔を上げた薫が啓二を睨む。

「けいじ・・のバカぁ・・・・はずかしい・・とこ・・見られちゃった・・・バカ!」

そう言うと又啓二の胸に顔を埋める。

顔を埋めた薫の頭をなで、ポニーテールに結った髪に触れる。

指が薫の耳に触れ、指を顎にかけた。

「薫・・・愛してる。」

啓二の唇が薫に重なる。

「かおる・・・」

啓二の指がまた太ももに触れる。

「・・・まだ、・・薫を感じたい•」

その言葉には薫はビクリと跳ね、瞳が啓二の視線から逃れる様に下を向く。

「・・・・・けいじ・」

俯きながら返事の代わりに名前を呼ぶ。

忍の指が先程まで刺激していた場所に辿り着く。

「ぁ・・・せ・・ん・・ぱぃ。」

薫は啓二にしがみ付く、すぐにぶり返した刺激に身をゆだねる。

「薫・・・直接・・・さわりたい。」

啓二の苦しそうに搾りだす言葉に顔を上げた。

痺れるような感覚に身を委ねていた薫に羞恥心が湧き起こる。

いま啓二に直接触れらたら、恥ずかしい程下着か濡れているがバレてしまう。

初めて他人にから受けた刺激の強さに、自分の秘所がどうなっているのか、自分でも恥ずかしい程に濡れているねがわかる。

自分で自慰行為をした時の事を思い出しても、こんなに下着を濡らしたことは無かった。

いま自分の着けている下着は、お尻の方までグショグショに濡れ、啓ニの更なる愛撫に恥ずかしい程の愛液が、性器から溢れているのを感じていた。

こんな恥ずかしい姿を先輩に知られたく無い。

「だ・・・め・・」

その言葉が終わらないうちに、啓二の指が下着の中に滑り込む。

「あっ」

啓二の手を何とかしようと掴んだが、既に指が薫の性器に触れいた。直に啓ニの指が這い、感じたことのない刺激が薫を襲う。

「ああっ・・はっ・・いっ•・やぁ、・・め・・て

・・けぃ・・じっ・・あっ・・いいっ・・はず・・かしぃ・・の・・ああっ・・はうっ」

下着の上からはしなかった湿った音が、クチュクチュと何度も響き、薫の耳に容赦なく繰り返される。

「い・・やぁ・・・はぁはぁ・・だ・・めっ・・いやっ・・いっ・・や・・だぁ・・あっ・・け・・いじ!!!・・んんっはぁ。あぁぁ・・・っ!!」

薫が名前を叫び、ビクッビクッと体を痙攣させた。

啓二は一番敏感なクリトリスを探り当て、指の腹で弄るようにさわる。

啓二の腕をつかんでいた楓の指の力が徐々に抜けていく。

「ぁ・・はぁ・・・はぁ・・けいじ・・・そこ・・・・だめぇ・・あっ」

クリトリスを必要に刺激された薫は、啓ニのなすがままに、抵抗出来なくなっていた。

「かおる・・・」

薫が潤んだ瞳を上げ啓二を見つめる、啓二に刺激を受けるたびに体が跳ね喘ぐ。

「けい・・じ・・あぁ・・あ・・はぁ・あっあ・・はぁ・・あぁ・・そこっ・・は・くっ・ああっ・・」

啓二の指に温かい愛液が次から次へ絡みつき、下着を濡らし続ける。

他人にクリトリスを指で直接弄られるれる快感は、自分でするよりも何倍も何十倍も快感が押し寄せて薫を狂わせた。

薫は啓二の指が与えてくれる快感に溺れ、切なく何かが急に溢れ出す感覚に襲われた。

「けぃじぃ・・けい・・じ・・はぁ、はぁ、もう、もうだ・・けいじっ!ぃっっくっう!」

啓二の腕を強くつかみ、顔をイヤイヤするように振り、体を仰け反らせた。

「かおる・・・・」

薫が荒い呼吸を繰り返しながらキスを求める。

「かおる・・・・すごくきれいだったよ。」

啓二は胸板に顔を沈める薫の頭を優しく撫でながら言葉にした・・・。

薫の目から涙が溢れ、啓二に強く抱き着く。

「けいじ・・・あいして・・るぅ。」


薫は啓二の鼓動を聞いていた。

先程とは違い、ゆっくりと聞こえてくる。

下着や少し乱れた制服を直して啓二にしな垂れかかる。

お互いを思う気持ちが一緒だと思うと、少しでもこの時間を味わいたいと思う。

そして啓二に触れられ、恥ずかしい自分を見せてしまった自分にも、啓二に触れたいと思う感情があるのに気が付く。

「啓二・・・・」

上目遣いに啓二を見つめ、啓二の頬を両手で包み込み、ゆっくりとキスをして離れる。

薫は啓二を見つめたまま腰に回していた手を離し啓二の胸板触れる。

「わたしだけ恥ずかしいのは・・ダメだから・・・」

薫が濡れた唇で囁く。

「かおる・・・」

啓二は驚いた顔をする。

薫の手がゆっくりと啓二の体に沿うように下に流れていく。

「私だって、男の子がどうしたら気持ちいいのか・・・知ってるんだから。」

薫は啓二の耳元で囁きながら、とても年下とは思えない妖艶な笑みを浮かべていた。




公園に人が居なくてよかった・・・・そう思ったのは二人の微熱が下がった後であった。





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