大人の下着。
繁忙期に入りますので更新遅れます。
宜しくお願いします。
※黒のレースが使われたセクシーな下着を着たモデルが佇んでいる。
そのショッピングセンターには案内図を見るだけで3店舗の女性下着専門店が入っていた。
一店目はどちらかと言えばティーン向け、自分たち向けの可愛い感じの下着と靴下などが売られていた。
3人は一緒に店舗内を見て回るが、大人な下着はないようだ。
「まぁ、いつもはこんな感じので無難に行くよね。」
麗羅がブラとショーツの下がったハンガーを見る。
「そうだね、でもこれは見せるようじゃないよね。」
和美が同意するように頷く。
「でも、可愛いのも捨てがたいかな・・・」
月菜が他の下着に目を向ける。
「だめよ月菜、目的が違う、次の店に行こう!」
そう言うと、麗羅と月菜を引っ張って和美は次の店に向かう。
ショッピングセンターの3階にあるその店は、某有名メーカーの名前が冠されいた。
通路に面した場所で、マネキンが着ている下着は、ちょっと大人向け。
「ここよ!」
和美が腕を組みながら、店の看板を見上げていた。
3人そろって店内にはいる。
「いらっしゃいませ。」
女性従業員が笑顔で迎えてくれる。
店内にいるお客さんは、どうみても月菜達より大人ばかりに見える。
事実、着ている服や持っている鞄などが大人の落ち着きを醸し出していた。
「月菜こっちこっち。」
少し気持ちで押されていた月菜だが、麗羅と和美に呼ばれた方に向かう。
「月菜、これ、これどうよ。」
そう言って渡された下着は、真っ赤なブラとショーツ、ブラの殆どがレース地でカップの部分に白で刺繍が施されている。
ショーツは後ろはシルクなのか手触りがよく、フロント部分はやはりブラと同じでレース仕立てで同じく白で模様が刺繍されていた。
「な、なにコレ、か、隠せないじゃない!」
月菜は真っ赤になりながら二人を見る。
「だからいいんじゃない。」
「ちょっと体に当ててみない。」
そう言って麗羅が下着を受け取り、月菜と下着を見比べながら難しい顔をしていた。
「ちょっと色が攻めすぎかな。」
麗羅は月菜の腕をつかみ、店の奥へと進む。
そこは、正面から目が届かない奥まった売場だ。
「!・・・・・・・・・」
月菜、麗羅、和美が一斉に凍り付く。
「あら、神居さん、土方さん、三上さん、3人そろってお買い物?」
そこには担任の高橋楓先生が下着を手に立っていた。
「え・・あっ先生も買い物です?」
思わず麗羅が声を掛けた。
「ええ、少し衣類を買いにね。」
にっこりと笑いながら、首を傾げた。
チェック柄の膝丈スカートにニットのノースリーブシャツ。
そのニットのノースリーブシャツがその〇乳を際立たせていた。
「おっぱい色気女!」
3人が頭の中で吠える。
「みんなも、下着買いに来たの?」
「はっ・・はい、い・・色々見ようかと・・・」
和美が動揺を隠しながら答える。
高橋先生は3人の様子を見ながら、唇に指を当て、考えてこんでいる様子だ。
そして••••。
「ここは少し大人向けだから、〇〇の方が良いかもね。」
先生が〇〇と言ったのは、先程まで月菜達が居た店の事だ。
「貴方達くらいの体形なら、まだ〇〇の方が種類が豊富よ。」
高橋先生の言葉が、月菜達3人に突き刺さる。
(貴方達くらいの•た•い•け•い•なら••••)
「なっ!!!!」
3人が言い返そうとした瞬間。
「じゃぁ、先生はこれで帰るね、気を付けてかえるのよ、3人とも。」
そう言うと先生は、いくつかの下着を持ってレジに向かっていった。
その姿を麗羅が追う、そして何かに気付き目を大きく見開いた。
「もう!和美!麗羅!なんなのアレ!遠回しに幼児体形って馬鹿にしてない!」
月菜が怒り心頭で騒ぐ。
「どうしたの麗羅?」
「••••••••••••••••」
何の反応も示さず、ただ先生の後ろ姿を追う麗羅に二人が声を掛けた。
麗羅はガク・・と肩を落とす。
「負けたわ・・・」
和美と月菜が麗羅を見つめる。
「負けたって何に?」
麗羅がゆっくりと右手を上げて、あるものを指さした。
「あれ・・・あのポスター。」
麗羅の指さす先にあったのは、下着のポスターだった。
黒のレースが使われたセクシーな下着をつけたモデルが佇んでいる。
成熟した大人の女性が黒の下着をまとっていた。
「先生が手に持っていた下着・・・・あれよ。」
そして麗羅が大きく息を吸うと、おもむろにポスターの近くに立っているマネキンを指差した。
そこには、薄い緑色のブラとショーツをつけたマネキンがあった。
※「そんなこと・・・言わなくてもわかるでしょ。」
麗羅はさらに口を開く。
「月菜、和美、あのショーツをよく見て。」
何を言っているのか良く分からない、和美と月菜は顔を見合わせる。
「よく見るのよ!」
麗羅は言うと、二人の腕を引っ張りマネキンの前まで引っ張って行く。
「よく見なさい!!」
どれどれと、二人してマネキンをよく見た。
じーっとマネキンの下着を見つめる二人。
「あっ。」
月菜と和美はお互い見つめ合った。
そして、二人とも真っ赤になる。
ショーツをマジマジと見つめる3人。
「なんで・・・アソコに切れ込みがあるの・・」
和美と月菜がアワアワと一緒に声を出した。
「そんなこと・・・言わなくてもわかるでしょ。」
麗羅が目を細めて二人を見た。
「いい、月菜、このポスターの黒い下着と、この切れ込みの入った下着を高橋先生が買っていたのよ!」
「え?????」
驚愕の表情を浮かべる、月菜と和美。
「このままでは勝てる訳ないわ。」
麗羅は拳を固めるとフンスと鼻息を荒くする。
「次の店に行くわよ!これ以上の下着をさがすわよー!」
3人は拳を天に突き上げたのだった。