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嫉妬

アダルト(性的表現)な内容が続きます。

そのような表現に忌避感をお持ちの方は、このページより他へお移り下さい。

           挿絵(By みてみん)

           ※「かえで・・・ここは大部屋だよ、自重・・」





コントラクトカーテンで区切られたベットで、楓がお湯の入った桶に浸したタオルを絞る。

既視感・・・最初は娘の月菜が途中まで拭いてくれた、そして今、月菜との話が終わった楓がタオルを絞っている。


月菜と楓が病院の食堂へ向かってから1時間程して楓だけが戻ってきた。

何となく何かを思いつめたように戻って来た楓に、一緒のはずの月菜が戻らないのが気になり声を掛ける。

開けていたコントラクトカーテンを閉めながら「娘さんなら先に帰りました。」そうポツリと答えた。

何かがおかしい、何がとは言いづらいのだが楓の態度がおかしいと思った。

忍はベッドに半身を起こし、視線は楓を追いながら聞く。

「楓・・・大丈夫か?」

その言葉に楓は少し笑顔を向け、

「うん、大丈夫・・・あっ、さっきの娘さんの続き、体、拭いてあげる。」

そう軽く答えると、ベッドサイドロッカーに置かれたままの、プラスティックの桶を持って出て行った。


絞ったタオルをお湯の入った桶と一緒にロッカーに置く。

「忍・・・・」

楓がベッドの端に腰を乗せ、黒のローファーを揃えて脱ぐ。

体をベッドの方に向けると、膝と両手で四つん這いになってベッドの上に乗っかってくる。

忍の目にその姿勢の楓が映る・・・楓の襟元から豊かな双丘が見え、薄いピンク色の下着に包まれているそれを目で追ってしまう。

「・・・・・・・」

忍は思わず視線を外す・・・・

そのまま、忍に近づき正座するように楓は座った。

忍の足には触れないように気を使ってくれているらしい。

「パジャマ・・・・」そう楓は口にする。

楓は正座の姿勢から膝立ちになる。

ゆっくりと楓の指が忍の胸元に伸びて、パジャマのボタンを一つ一つ外していく。

忍の鎖骨や胸筋、腹筋が徐々に見えてくる。

楓はパジャマの上着のボタンを外し終えると、忍の胸に触れるようにそっと両手を入れて、肩口から後ろへパジャマを下す。

まるで、パジャマで後ろ手に拘束したような形だ、右手はボルトが入っていて抜けない、左手はリハビリの最中で肩の可動域が狭く、後ろ手になったパジャマから手を抜くことが出来ない。

「うふっ・・・」

楓が笑った。

「かえ・・・・」

声をふさがれた、楓の唇が忍の唇をふさぐ、楓の両腕が忍の首筋に回され強く抱き締められる。

楓の舌が忍の口中に入り込む、舌と舌が絡みつく。

「ふっ・・はぁあ・・しの・・ぶ。」

ゆっくりと楓が唇を離す。

「かえで・・・ここは大部屋だよ、自重・・」

そう言った瞬間首に回されていた手が離れ、楓の右手の人差し指が忍のおでこを押した。

不意打ち・・・・そのままベッドに倒れこむ。

ポス・・枕に沈み込んだ。

「おい、楓!」

小声で叫び、何とか自由になった左手で、ベッドに肘をついて半身を起こす。

ずん!お腹に重みが掛かる。

楓は忍の体をまたぎ、お腹の上に座っていた。

「なっ・・」

紺のタイトスカートが太ももの付け根まで引っ張られ、スカートで隠れていた太もも丈のストッキングと、ブラと同色のショーツが煽情的に見えている。

真下から楓を見る忍、楓も忍を見ているのか垂れ下がった髪の毛でその表情が見えない。

楓は忍が体を支えている左手を手首を掴んで強く引く、肘が伸びポスっと忍の体がベッドに沈み込む。

引いた忍の左手に、楓は右手の指を絡ませ上から抑え込む。

忍は何とか振りほどこうとするが、如何せん体が万全ではない。

「楓、何をして!」

小声だがしっかりと楓に注意する。

そんな忍の声を楓は無視した、なすすべもない忍は、ただ楓を諫めることしか出来ない。

右手を何とか動かそうとするが、まだボルトで固定され、なおかつ自重でパジャマをベッドと自分で挟んでいるためこちらも身動きできない。

「か、かえで。」


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