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case 2 スパイダーフラワー討伐 ログブック 記入者 マジックアーチャー ソラ 中編 ①


 狂信者がゴブリンたちに連れ去らわれて、三日が経過した。

 馬車で隠れていた馬車主を使い、王都にたどり着いていた。

「マジックアーチャーさんはこのままギルドへ行かれるんですか?」

「ん。まあ、そうだな」

「それだったら、私たちが案内するわよ」

「いや、別に1人で行け」

「さあ、こちらです! 行きましょう」

 矢継ぎ早に3人に腕を引っ張られる。俺は子供かと叫びたいが我慢する。

 魔法使い職のカレン。武闘家のソーニャ。戦士職のルーク。駆け出しの冒険者だ。見捨てるのも忍びない。

(少しの間だけ面倒見てやるか)

 弓使いリョウに裏切られた3人は事情を聞くとリョウに助けられて、パーティーを組んでいたようだ。

 裏切り殺そうとしようとしたリョウは、何かしらの事情がありあの馬車を闇に葬り去ろうとしていた。

 許す許さないは3人の勝手だが、王都にたどり着いてすぐに憲兵に連れ去らわれるリョウを見て寂しそうな表情を浮かべていた。

 15、16の子供達が大事な恩人が自分たちを殺そうとしていた事実を簡単に受け入れられないだろう。馬車で聞いた話だが、こいつらも同じスパイダーフラワー討伐のクエストを受けている。

 お互い、事情は違えど仲間が欠けている同士、多少友好を深めておこうと話しかけたらいつの間にか懐かれてしまった。

 まあ、この場合で心配することは一つだけだ。

(ここに、レミリがいなくて本当によかった!!)

 確実にこれは浮気判定される。そうなれば俺は1週間は氷漬けで生活することになる。

(それだけは何としても避けたい!!)

 弁明してくれる狂信者はいないため、レミリにばれる訳にはいかないとことと王都を出る前にはこいつらの問題をどうにかしないといけないことを心に刻んだ。


「ようこそいっらしゃいました!!」

 王都のギルドの扉を開けると元気いっぱいの受付嬢の声を聴き、俺たちは受付まで歩いて、クエストの書類を渡した。

「パーティー名【エンジェルクラウン】ですね。リーダーの方はいないようですが……」

「あの、それは」

「そいつは憲兵に連れていかれたぞ」

 ルークが代表して事情を説明しようとするが俺がそれを遮って説明する。こういう役割には慣れている。

「そうですか。リーダー不在はまずいかもしれませんね」

「……何かあったのか?」

「それは、いえ、先に聞いておきます。あなたは誰ですか?」

「ああ悪い、出し忘れていたよ。俺はマジックアーチャーBランクの冒険者だ」

「そうでしたか……」

 さっきから難しいを顔している受付嬢は何か考え込んでいる。

 珍しい……と思った。受付嬢の仕事は基本的には業務処理や雑用なはずだからそれほど悩むことはないはずなのだが。

 そして、沈黙を破るように意を決して受付嬢が口を開いた。

「すみません。今回のスパイダーフラワー討伐ですがあなたたち2組しかいません」

「うそでしょ!?」

 俺の心の声を代弁するように、後ろで様子をうかがっていたソーニャが叫んだ。

 前に出て、机をたたいて抗議し始める。

「あんたの目は節穴なの!? 私たちは4人しかいないのにスパイダーフラワー討伐なんて無理よ!!」

 スパイダーフラワー。蜘蛛のような形をしており、8本の足は地中から力を吸い取って肥大化する怪物の名だ。

 普段は大人しく、誰も通らないような森の奥でひっそりと隠れているが俺と同じ糸で罠を張り、その糸に卵を植え付け引っかかった冒険者をエサにし、数を増やしていく。

 今回、どれだけの数が増えているかは知らないが相手は巨大化と増殖を繰り返す怪物。たった4人だけでは心もとない。

「別の怪物が……王都にやってきたんです」

 受付嬢は震える声で言う。よくよく姿を注意深く見れば、魔法で偽装はしているが擦り傷などの軽いけがを負っている。

 周りもそうだ。いつもの活気ある冒険者たちの姿は少なく、残っている連中も包帯を巻いて重傷だ。

 俺たちが来る前に何かあったのか聞き出そうとしたその時だった。

 ギルドの扉が開かれて、誰かが足音を立てながら近づいてくる。

 そいつは俺の元までやってきて、声をかけてきた。

「……マジックアーチャー来ていたのか」

「アサシンプリンス。状況を説明してくれ」

 別の用事があるからとスパイダーフラワー討伐のクエストを断ったアサシンプリンスがいた。

 

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