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4ルカの呪い[2]


翌日の日も暮れてしまいそうな頃。


今までに無い、絶対解呪が成功した様な手応えがあった。



ついに…ついに!


「ゔぅ…できたぁぁぁぁあ!!!」


あまりの嬉しさにソファーに飛び込んだ。

ふぅぅう、ふかふかぁ〜

あうぅ、手に魔力を流しすぎて手が熱いというかヒリヒリするというか…

別に傷があるとかではないからヒールをしても効かないのが厄介だな…



ルカが部屋に帰ってくるまで後少しくらいだろう。なので部屋すぐ外に座って待つ事にした。


しばらくすると二つの足音が聞こえてきた。階段の方を見るとルカとガジフィスが一緒に顔を出す。

急いで地面から立ち上がり声をかけた。


「ルカ!出来るようになったよ〜。」


出来るようになった事を伝えると、ルカだけでなくガジフィスも目を見開いている。


えっと…遅すぎた?


「待たせて ごめんね…もっと早くに習得出来たら良かったんだけど…」

「いや、寧ろ早すぎる程だ。新しい魔法を二日で習得するなんて普通は出来ない。」


そうなのか?私はこの国の常識がまだ分からないから、何とも言えないな…


「フユ様、出来たというのは“絶対解呪”という魔法がで御座いますか?」

「うん。そうだよ?」


頷くと、ガジフィスが何とも微妙な顔で溜息を吐いている。幸せが逃げちゃうよ?

すると、ルカが気を利かせてルカの部屋に入れてくれた。

さて、ルカの部屋に入った事だし始めようかな。


「早速だけど、始めていい?」


ルカが真剣な顔で頷いたので、部屋の物がない中央ら辺に立ってもらう。


ルカに掛けられている呪術は額に主格がある。なので、ルカの額の部分に魔力を注ぐ。


丁寧に丁寧に魔力を練る。


ルカの足元に魔法陣が現れた。

そこには光魔法特有の輝きがある。


風も吹いていないのに魔力の流れにより髪がサラサラと揺れるている。



今だ



「絶対解呪」



途端に部屋の中で、目を開けているのも苦になる程の光が溢れた。



手応えはあった。私の感覚的には成功したんだけどな。

ルカの方を見ると額を抑えていた。

失敗したか?


「ルカ?」


「…っ!フユ!凄いな!額の重さが完全に消えている!」

よかった〜成功してたよ。

安心して、何時もの癖でふわっと笑っていた。

笑顔が伝染し、驚いた顔をしていたルカも笑顔になる。

すると急に視線の高さが上がった。


ふぇ?ルカに高い高いされてる!


ルカって、これ好きだよね。

若干呆れた様な、でも楽しくてやっぱり私は笑っていた。



一方驚いた顔のままのガジフィスは呟いた。




「…まるで、神話の1ページの様だった…」




ガジフィスは再確信した。フユがこの世で一人だけの神と契約をした。尊い力を持った存在だという事を。



視界の端に映るガジフィスが口元を押さえて何がを言った気がしたが、フユの耳には届かない程の呟きだった。つまり、大した事じゃないでしょう〜。












「ふぁぁぁああ、ふぅ…朝だ。」


"絶対解呪"の習得から数日。ここの所のフユの生活は実に陽に当たらないものだった。


フユは基本、平騎士と会わない様に幹部用宿舎の中の書庫で歴史書や魔道書を読んだりか自室にいるか、時折エリオンかシリディス、ルカ、ガジフィスが付けてくれる「相手の攻撃を流す剣術」を護身術の訓練として幹部以上の騎士用訓練場で稽古をつけてもらったりだ。


自室でする事と言えば、刺繍。と言うわけではなく。光の魔道書に載っている魔法の習得とかで、1日のノルマは一日一魔法以上覚えれるように。

あ、そうそう。此間覚えた魔法がとても便利なんだよ!幻術で、姿を見えなくしたりするんだよね。幻術自体は他の六大魔法にもあるけど六大魔法の内の幻術は姿を見えなくするだけ。それに比べて光魔法の幻術は何と、髪色を違う色に見せたり、変装に使えるのだ!

つまり!

私のこの目立つ髪と瞳を違う色に見せることが出来るのだ!

凄い魅力的だね!






こんな毎日を送っていたらある日シリディスが「あまり、女の子らしく無い日々ですね。」なんて言われたよ。少しだけ、傷ついた。うん




とまぁ、私はこんな室内生活をしながら、学園に通うまでの一年を費やしたのだ。






次は学園の入学式〜

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