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3ルカの呪い[1]



「わぁ!部屋に彩りが!二人ともありがとう!…でもこんなに沢山買ってもらって本当に良いの?」


買い物から帰り、買った家具を部屋に置いた。

なんとも、殺風景だった部屋が鮮やかになったものだ。


二人は可愛いカーテンや机に小物とか服とか色々、必要経費と言って買ってくれた。


「気にしないで。僕たち貴族はお金が有り余っているからね。」

「そうですね。それに私達はあまりお金使いませんので貯まる一方です。」


なんて羨ましいお話。なんかを聞いたりして今日はお開きになった。


夕食が部屋に届けられるまで、まだ時間が沢山あるのでセースから貰った"光の魔道書"を読むことにした。

う〜ん文字が多いな。

魔道書自体は昔から読み聞かせられていたから見慣れているけど…これは多いな。


パラパラと一通り見ていると気になる魔法を見つけた。



"絶対解呪"


内容はどんな呪術でも解くそうだ。ルカにピッタリだねぇ!

光魔法の中では、中の上くらいの魔法だろうか…だけど魔法式を見た感じ一般的な魔法のランクでいうと上級魔法だな…



うぅん、少し出来るかやってみたけど難しいな。

六大魔力の上級魔法はこんなに難しくなかったんだけどな。

そうだな…今日中に習得は無理だろうな。

いや、でも出来るだけ早くに覚えよう。

恵まれた事に、有り余るほどの魔力を持っている。だから、長くて三日で覚えてみせる。


重要なのはイメージだ。


呪いが解ける。自由になる。元に戻る。

何度も何度も魔力を練る。

十五回ほど続けて、何となくそれっぽい魔力が集まりだした。これからが長いのだ。


が、シリディスが夕食を持ってきてくれたので休憩する。

ミートパスタだ!美味しそう〜

シリディスに何をしていたのかと聞かれたので「光魔法の練習」と答えたら「宿舎を壊さない程度でお願いね」て言われた。大丈夫!解呪だから!一応結界も張ってるから!

あ、そうそう。この"光の魔道書"てね、神話に出てくるんだって。やっぱり貴重な本だったよ。無くさない様に空間に入れとこ。



さて、シリディスが夕食の食器を持って帰っていったけど。今夜はどうしようか。

ルカは今日も悪夢を見るだろう。

流石に二夜連続で歌い続けるのは難しい、ていうか無理ですね。体がもたない。


絶対解呪 習得までどうしたものか。

癒しの効果を取り敢えず一夜分付与出来ないかな?

試しに一夜分くらいの魔力を込めた吐息をある布に吹く。

その息は金色に輝き、そして布が少し暖かくなった。おっ!付与できた!

早速その布を持ち隣の部屋に向かう。


コンコン

「こんにちはルカ、フユです。少し良いかな?」

「どうぞ入って。」

部屋に入ると、どうやら水浴び上がりなのか濡れた髪を放ったらかしのルカが、楽な格好をしてソファーに座っていた。

うぅん…幼女をも惑わす妙な色気が出ていますよ…兄さん


「こんな夜中にどうかしたのか?」

ルカが座っているソファーの向かい側のソファーに座るよう諭されたので座る。

ふかふかだぁ


「この布を渡そうと思って。」

先程の癒しの力を付与した布を渡す。


「これは普通の布ではないね。フユの魔力を帯びている。」

流石、鋭いね


「うん。それには癒しの魔法を一夜分付与しているの。ルカは多分気付いていると思うけど

呪いにかかっているよね?」


ルカはどこか驚いた顔をしていた。


「流石というか、気付いていたのか。という事は、つまりこの布を身に付けて寝れば悪夢は見ないと。」

「うん、多分ね。大丈夫だと思うよ。ルカ、きっと数日後には呪いを解いてみせるから、少しだけ待っていて。」

拳を作り宣言してみせた。けど、ルカは驚きの声を上げた。


「この呪術は呪術を施した本人以外でも解くことが出来るのか⁉︎」


まぁ、一般的には解けないだろう。呪術は高度な魔法で付けるのも難しいとされている。

だが、私には光の魔道書がある。


「うん、光魔法であるんだよ。"絶対解呪"ていう魔法が。でも、少し難しいから長くて明後日に、早くて明日の午前中には出来ると思う。」



「…光魔法…あの神話の⁉︎…まさか現実で見られるとは…」





え…光魔法て、そんなに珍しい感じなの?







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