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memory's ROOM  作者: かんら
1/2

1話 「闇の世界」

はじめまして。かんらと申します。

普段はただのオタクしています。

ひそやかに役者をしながら仕事をしていますがふいに「小説かきたくね?」と思い至り書いてみました。

不定期的に更新していきたいと思うので「続きはよ!」って方は気長にお待ちください


話は完全に趣味です。

一週間練って勢いで書いてるので途中で矛盾が発生し始めたら教えてください。



彼は目を覚ました。



「・・・んん。ここは、どこだ?」


目は開いている筈なのに、何も見えない。

光すら見えない。闇に支配された空間。


「おーーい!!!誰かー!!誰かいないのかー!!!」


何度叫んでも、その叫びは静寂に包まれていく

闇に溶けていく、という言葉が当てはまるだろう。

少年は不安に狩られ、その場から離れようと歩き出した。

しかし、幾ら歩いてもどこにも辿り着かない。

どれだけ歩いても光が見えない。

行きつく壁もない。

匂いもしない。

なによりも人の気配がない。生き物はいないみたいだ。



(なんなんだよここ・・・・てかここどこだよ!!最後どこにいたかも覚えてない・・・)


歩き疲れ体力の限界を感じ、その場で一息つこうと座り込もうとした。その時。


prrrrrrrrrrrprrrrrrrrprrrrrrr


「な!!??」


突然、少年の携帯が鳴り始めた。画面には「非通知設定」とある。


「非通知?誰からだ?・・・・てか、よく見たら圏外のはずなのになんで電話がくるんだよ!?おかしいだろ!?」と、戸惑いを隠すことができない彼。


しかし、何の進展もない今。電話に出る事しか選択肢がない。

恐る恐る電話に出る事にした。


「・・・・あの・・・もしもし?」

「・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・誰なんだよ?」

「・・・・・・・・・。」

「・・・・・チッ。おいっ!!!お前聞えてんのかy」

「これより、あなたにミッションを与えます。」



(は?なんて?・・・ミッションって?なんのことだ・・・意味わかんねえ・・・。)



「ミッション:1

 制限時間は3分。

 内容:声を出すな。

 達成報酬:羅針盤アプリ

 失敗時:存在の消滅」


「尚、この内容は通話が切れたあと自動的にメールが送信されます。

 確認を怠らないよう、お気をつけてください。

 ゲーム開始のキーワードは「gameゲーム startスタート」と声に出して呟いてください。

 後、5分後、ミッションを開始します。

 それでは幸運を祈ります」



そう淡々とした口調で説明すると通話は切れた。

電話越しに聞こえたのは、男女の声が混ざり合ったような無機質な声だった。


「意味不明すぎるだろ。ミッション?内容は・・・・と。「声を出すな」・・・どういうことだ?なんの意味がある?てか、失敗時に存在の消滅って・・・」


明らかに日常にはありえない出来事が起こっている。そう、彼は確信した。

考えながらも「何か他に脱出する手段はないのか?と考えた結果、何も・・・・思い浮かばなかった。

そうであれば、一刻も早くこの空間から抜け出すためにもミッションを成功させることにした。



(確か・・・・game startって言うんだよな)


「・・・・よし。【game start】!」


彼がその言葉を呟いた途端、全身に電流を流されたような痛みが一瞬走った。

「クッ」と痛みに耐え、その場で3分経過するのを待ちわびた。


どうやら画面をよく見ると残り時間が表示されている。


このミッションとやらを仕組んだ何者かは一応親切な人物だな。


カウントダウンを表示してくれるとは精神的に落ち着く・・・・。


【残り時間】 02:45


(以外と3分って長いなぁ・・・・カップラーメン食べるときってこんなに待ったっけ・・・・)と、心の中で思った。


だが、30秒を経過した所で彼は異変に気付いた。





(後ろになにかいる。)



先程まで、人の気配すらなかったというのに。いま自分すぐ後ろにナニカがいる。

彼の体は硬直した。まるで死んだふりをしているかのように。


ソレは呟いた。


「キミ、ナンテナマエナノ」



彼は思わず声に出して叫びそうになったが、咄嗟に両手で口をふさぐことにより声を出さずに済んだ。

なぜなら、その声が人間ではないモノであったからだ。悪魔か?幽霊か?それとも化物か?

なんであろうと反応を示したら確実に殺される!と彼は直感した。


後ろにいる何かに怯えながら彼はそっと目を閉じ、3分間経つのをひたすらに待ち続けた。


「ネエキミナンテナマエナノ」

「ネエ」

「ナニガシタイノ」

「ネエ」

「オシエテヨ」

「ネエ」

「イッショニアソボウヨ」

「コッチムイテヨ」

「ネエ」

「ハヤク」

「イッショニオイデヨ」

「アッチハタノシイヨ」

「ネエ」

「オニイチャン」



最後の「オニイチャン」という単語をきいた彼は。既視感を覚えた。


(え?このやり取り・・・・どこかで・・・・・何か大切な事を忘れてるような・・・)

 と、そのナニカが何者なのか確認しようと振り向いたが・・・・・。





が。




そこには・・・・







誰もいなかった。



気づいたら気配も消え、声も聞こえなくなっていた。


彼はふと携帯の画面を見た。そこにはカウントダウンが0:00と表示されている。

声をきいている内に既に3分経っていたようだ。

ミッションは成功だ。

だが、もし終わる前に振り向いていたら・・・・

何かがわかったのかもしれない。



prrprrprr


今度は、送り主が不明のメールが届いた。


「あなた様は、見事ミッションを達成されましたので、約束通り報酬をお渡し致します。

 添付されているファイルをタップして頂ければ、すぐにでも受け取る事ができます。

 受け取りが完了しましたら、扉を見つけ次のフロアへお向かいください。

【成功報酬】羅針盤アプリ ver.1」


「次のフロアって・・・ここで終わりじゃないのかよ!!!それにしてもさっきのやり取り・・・・クソ!だめだ!どうしても思い出せない!!そういえば、自分の名前までもがわからない・・・・」


手がかりはさっきのナニカが言っていた「オニイチャン」という単語のみ。

俺には妹がいたのか?結局その事しかわからなかった。


彼にはほとんどの記憶が消されているという事実に驚きを隠せなかった。


一体なんのために?誰がこんなことをして得をするのか?


という疑問が彼の中に渦巻いていた。


「・・・全然思い出せない。でも、先に進めば何かわかるかもしれない。

 先ずは、この【羅針盤アプリver1.0】って奴を貰っとくか。」



彼は、メールに添付されていた【羅針盤アプリver1.0】をタップした。

画面が切り替わり、羅針盤の中身が表示された。

一本しかない大きな赤い針がゆっくり回っている。


「なんだ?・・・・壊れてんのか?これ」と突いてみたり振ってみたりした。


しかし、何も起こらない。


よく見ると、使い方という欄がある。彼はタップをしてみた。



「この羅針盤アプリは、使用者を扉へと導くためのアプリでございます。各フロアで使用する事が可能です。

 ①針の上に指を置き5秒間待ちます。

 ②そして「扉の場所」と念じると扉の方角へ赤い針が指し示します。(針は自動的に動きます)

 ③その方角へ歩いていくと対象のもとへたどり着けます。


夜の道、夢の道、闇の道、何もない荒野、森林地帯 どこでも使用可能です。

(ただし、このアプリはアップデートの予定がございます)


それでは良き冒険ライフを」


という長い説明分が表示された。


「へえー。えっと、針の上で5秒間だっけ。・・・それから「扉の場所」と念じる・・・。すげえ!本当に赤い針が動き初めた。こりゃ便利だ」


携帯の画面を見ながら彼はアプリを頼りに闇に包まれた空間を歩み始めた


最初とは違い、道を指し示してくれるアプリのおかげで彼は、次のフロアで行けるであろう大きな白い扉を発見することができた。


「でけえ扉だなあ・・・・。・・・まるで巨人か何かが通れるような・・・」

彼は好奇心に負け、扉に触れた。


その扉は、跡形もなく崩れ光る粒子へと変わり消滅した。


「おい!!!!扉がなくなっちまった!!!!!!!!」


と、彼の予想を大いに上回る出来事が起こり、唖然としてしまった。


が・・・・よく見ると下へと続く白い階段があった。

周りの空間は先程と同じで闇に包まれている。



彼は唾を吞み、階段に足をかけ始めた。


「これ・・・・いきなり階段が無くなるとか・・・ない・・・よな?ハハハ」


「それにしても・・・・本当にこの場所はなんだ?・・・まるでゲームの中の世界みたいだ」


そう呟き、彼は先が見えない階段を下って行った。




第一話「闇の世界」

指がつりそうになりました。

一人でストーリーを練るのが大変すぎてネタが尽きそうです。

本当に書ける人がうらやましいです。

個人的に最近、すばらしきこのせかいをプレイをしていまして少し影響されちゃってますw

でもやっぱりすばせかとはまた別の作品なので首を長くしておまちください

次はいつ更新できるかわかりません。


ありがとうございました! かんら

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