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孤独の序章
孤独の序章
こうして義弟達と関係も絶たれたが、それよりも自分のことを心配しなければならない。私の居場所は無くなっていた、次男と三男は外に出て家に居るのは妻、長男、四男、私だが、無職となった私は遊んではいられない。幸い乳製品を運ぶ運送会社に就職出来たが、妻はもう私の面倒を一切見なかった。
4畳半の居間が私の居住となった、食事も一人で摂った。早朝3時からの仕事だったので2時頃起き、昼3時頃終了し家に戻る生活を、7、8月のふた月行った。その生活も私が自損のバイク事故で終わった。
人間落ち目になるともう歯止めは利かない。もう転げ落ちるばかり、初めて勤めた会社を無断退職、自衛隊では中途の依願退職、2回も貴重な経験したのにも拘わらず、60歳定年も後4年を残すとなったときに、辛抱出来ずの中途退職。
こうして今原稿を書いているが、あの不幸な出来事が起こらなければ、今の自分はいないが、それはまた改めて。




