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長男誕生

新婚生活


 二人だけの新婚生活ではなかった。所謂お袋との同居、妻には最初から悪い事をした。病気のお袋との生活では、何かと気苦労の連続だろう、お袋はさっぱりした性格だから、所謂嫁いびりすることはないが、それでも1日中一緒では気疲れしただろう。


 かてて加えて、毎週土曜日になると友達が遊びに来た。それまで友達と言えば親友となった川瀬君だが、新たにスクーリングで知り合った仲間が加わったのだ。


 同期の上田幸子さん、山本君、渡辺君、野口君、そして先輩の後藤さん。


後藤さんは通信教育での先輩で歳は私の方がひとつ上、付き合うきっかけはすっかり忘れてしまったが、75期生(我々同期5人は1975年入学)の仲間となっていた。


 その5人と川瀬君がいつも皆全員と言う訳ではないが、毎週誰かしら遊びに来てその延長線で泊った。2LDKの間取りだから、上田さんが泊る時はお袋や妻と一緒の部屋、男達が大勢寝泊まるときは、リビングルームも充てた。


 兎に角賑やかな週末だった、何が面白くて遊びに来るのか分からないが。




長男誕生


 賑やかな週末を迎えながらの新婚生活1年後、何時ものように日通小牧ターミナルの午後4時過ぎ、ホームで荷降ろし作業をしていた時お袋から事務所に電話が入った。


 受話器を取ると、生まれたよ、男の子、喜びを押し殺すかのようなお袋の静かな声、思わず胸が熱くなった。予定日より1週間程遅れるかもしれない、と言われていた。それが、今日だった。


 昭和53年2月13日、長男が生まれた、肉親の情が薄い私にとって血肉を分けた息子が生まれた。万歳、万歳、万歳、万歳、親父やったぞ、おれは親父と同じように親父になったぞ、喜んでいるか、喜んでいるか、何故死んだ、馬鹿野郎。


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