アルバイト
アルバイト
学校も行ったり行かなかったりの高校生活も、親父とお袋は口煩いことは云わなかったので助かった、その代わりと云えば何だが、親父の仕事を手伝った。
親父は、勝川に来た時には、もうあの辛い仕事は辞め、清掃会社で清掃の仕事をしていた。155センチ、体重50キロ程の親父に、60キロの原綿を運ぶのはもう無理だ、長年の重労働は大量の酒量で誤魔化してきたが、もうそれも限度、返って胃腸に負担を掛けてきた。
で、軽作業に切り替えたが、この清掃作業、いざ実際に手伝ってみると、これも結構きつい仕事だった。
桑名市の東洋ベアリング工場に度々行ったが、駄々広い事務所の椅子を何百も机の上に上げるのは結構体力を使う、高校生で疲れ知らずの私にも大変な作業だ、床を水拭きするが、その頃床は板なので、埃も浴び鼻の穴も直ぐ真黒になる。終われば、また次へ、仕事は次から次へとある。
高校3年間頑張ったが、卒業も近いとき、清掃会社の若い社長から入社を誘われた、流石に私も清掃の仕事は、と断ったが、それからの人生、トラックと警備では、これらの仕事に従事される方達に失礼を承知で、大した仕事をしてきていないので、その道もあったかも知れない。




