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校舎の3階

眼つき


 北原町に引っ越して、広場で遊んでいたら喧嘩になった。相手は下駄で殴ってきたが、腰車で地面に放り投げた。私の眼つきが気に入らないという理由だ。


 自衛隊の新兵の時も、目つきが気に入らないと言われた。流石に喧嘩にはならなかったが、相撲を取ることになった、私より小柄な相手苦も無く放り投げた。

 



アンパン


 製綿工場で働く親父、残業をするとアンパン2個支給される。ひとつは食べるが、ひとつは私の為に持って帰る。ポケットには煙草も入っているので、アンパンを食べるとき、その香りも一緒に食べた。




人魂


 一度だけ人魂を見た。北原町に引っ越したその夏、庭先で見たその人魂は、隣接の中学校のグランドに飛んで行った、不思議と怖くなかった。




尾骶骨


 小学校5年の夏、学校のプールが使えない時は親父の自転車に乗って市民プールに行った。はっと気付いた時、私の身体は宙に浮いて、そのまま尻から地面に落ちて尾骶骨を強かに打った、その傍らで見知らぬ男がいる、その男のバイクに追突されたのだ。

 

 まだ状況が判然としないまま茫然としていると、男が千円札を差し出した。私が首を振ると、そのまま立ち去った。痛い尻を摩りながらも、プールで泳ぎたい気持ちが強くそのまま入った。


 冷やしたお陰か、間もなく痛みは去った。子供にとって千円は大金だ、どうして首を横に振ったのか分からないが、今思えば貰っておけば良かったかな、でもきっとお袋にばれるだろう、そういうことには人一倍敏感なお袋だから。でもお袋なら、貰っとけばと言うかもしれない。




校舎の3階


 中学校の隣に女子短期大学の建物がある。ある日、友達と校舎の3階の窓から、女子学生に手を振っていたら、先生に見つかり職員室で説教された、あのな、これは覗きと云って、人として尤も恥ずべき行為だ、と。


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