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転職

 昭和56年満で32歳。52年に結婚し、6歳下の妻との間に年子で男の子が3人、ニュウタウンの団地の2LDKで6人暮らしからの転職だった。


 24歳、自衛隊を辞めてから漸く小さな運送会社に入り、生活も安定し結婚し子供も生まれ、ささやかながら穏やかな生活をしていたとき、突然の転職は妻にとって根耳に水だった。


 入社したその年の夏、柔道大会があった。


 警備隊も、隊長と新卒のS君と私の3人で参加した。大会がやって来た。西枇杷島の体育館で試合、3人一組の団体戦、トーナメント。先鋒は隊長、中堅はS君、大将は私。


 1回戦、隊長勝利、S君負け、大将勝負、私は得意の背負い投げで勝利。1回戦勝利、2、3回戦も同様なパターン、決勝戦も同じ、いよいよ大将対決、私の背負い投げは少し変っている、右手は相手の左襟を取るが左手は相手の右袖下の脇胸付近を握り、そこから担ぎあげ投げ落とす。だから相手は宙高く投げ落とされるので、それを見ている者は驚かされる。決勝戦も決まった。何と優勝、次に個人戦、決勝戦までいったが、技ありで負け。


 些か社内で名前が知れたが、それも多寡が知れたもの、給料は安い、夫は帰って来ない、子供は手がかかる、悪戦苦闘、お父さんの顔を忘れないようにと、時々妻は子供と母を連れて、名古屋の地下街で昼1時間の休憩時間一緒に食事をした。


 それほど当時の警備会社の勤務は厳しかった。


 

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