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御茶会
過ごす時間はそれはそれは楽しかった。
僕は18歳なんだって。みんなよりずっと
年下なんだって。だから、敬語?を使うことにした。...違う、しました。
『可愛いね、君が眠り鼠かい?』
指をぱちん、と鳴らせばふわふわ浮かぶティーカップたち。
帽子屋さん、ですって。名前は...ハッターさんって呼んでます。
『俺はアリスが嫌いだ。』
少し強い口調の彼女は三日兎のクローアさん。不器用な人だけど、とてもいい人。
お腹が空くなんてことはないけど、
この2人とお茶会をするのが毎日の楽しみで。至福のひと時でした。
アリスが居なくなったのは、もっとずっと先のことでした。
楽しいひと時もすぐに終わってしまう。
アリスがいなくなる前の、しあわせな
時間。