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第1話 夢に飽きた天才

 "いつ変わった"と聞かれれば多分"あの日から"と答えるな。


 "なぜ変わった"と聞かれればおそらく"飽きたから"と答える。


 飛んで、走って、潜って、滑って、回転して……そんなことでも天才と言われて、誰も同じやつがいなくて、そんな退屈な毎日に飽きた。その程度に飽きてしまった。


 結果なんてどうでもよかった。




 2078年 5月 12日 日京


 かつて東京と呼ばれたそこは、今や日の本一の都として名前を変えた。

 化学の進歩が急激に上がり、当時の東京だけでなく、広島、福岡、滋賀、新潟、青森。政府が行った改革、"六台都市建造計画"通称、"六画"。

 

 ネーミングはともかく計画としては大成功だったと言わざるをえないだろう。それまでに人口が集中していた東京から、人が分散し各地域での景気と効率が良くなった。

 過疎化や過密化も防ぐことができたため、わざわざ東京に行かなくても、というようになっていった。もはや東の都なんて、といい名前を変えたのが日京。


 無駄話も終えようか。それでも最大の都と呼ばれる日京。俺はそこのとある大学の学生だ。

 

 サボり癖、飽きやすい、成績まあまあ、運動能力神的な俺様こと、羽矢秀(はねやしゅう)。全国パルクール大会で優勝し、オリンピック優勝候補として有名だった。

 だが、周りの期待とは違い俺は飽きてしまった。突然の引退だの、脅されてだのと、面倒なことこのうえなかった。


 パルクールはいまでも好きさ。バイトなんざしたくないから、パルクールの動画あげて収入を得てるし、お偉いさんの子供に教えたこともある。


 何に飽きたかと言えば、強いていうなら……

 『夢』かな。

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