表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ラジオ

作者: 彩詠 ことは

僕の職場ではラジオが延々と流れている。以前は無音だったのだけれど、東北の震災があってから情報をいち早く仕入れる為にラジオを点けるようになった。

と、言っても僕が入社したのは二年前なので、ラジオが点いていない頃を知らないのだけど。

とにかく、毎日ラジオが流れている。

流行りの曲に流行りのバンド。

そういったものが引っ切り無しに職場を満たす。

大概は聴いているようで聴いていないような、でもやっぱり聴いてるみたいな、言ってしまえば聞き流してる状態。やっぱり仕事中というのもあって曲に集中することはほぼない。いや、曲だけじゃなくて、ラジオ番組のDJの話もほとんど耳に入っていない。

だけど。

不思議なことに。

はっと意識を持っていかれるような曲に出会うことがある。

僕は普段から音楽を嗜んでいるのだけれど、というか音楽が無い人生など想像できないくらいには僕の一部ではあるのだけど、言っても仕事中だ。なのに、そういうことが偶にある。

全く知らない曲で、どういう背景があるのか、歌ってるバンドは誰なのかそういった情報は全く無いんだけど、心惹かれる。

そういう曲は必ずと言っていいほど何かしらの接点があったりする。

例えば、好きなバンドの新曲だったり。この場合、ラジオで聴いてる時は、「いい曲だなあ」くらいの軽い気持ちで、決して、自分が好きなバンドだ、とは思ってない。あくまでも軽い気持ちで聴いてる。

今日もそんな曲があった。

歌声を聴いても知らない、バンドも知らない。何に、何処に、何故心惹かれているのか自分でもわからなかった。それで、あとで検索してみると、僕が好きで聴いてるバンドの人が作曲した曲だった。

これには流石に鳥肌が立った。

ああ、自分はやっぱり自分なんだな、となんだか納得した。

自分らしさを、再確認しちゃうよね

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ