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第24話 怪しい影

「ごくろうさまー」


 相棒が水中バイクからワイヤーを取り出し、脳を破壊されて絶命したポセイドンを運搬する準備を進めていく。

 俺はそれを眺めながら


 左手の義手の具合を確かめる。

 左手無くてもなんとかなったな。


 片手でしか阿比須龍拳使えなくても。

 良かったよ。


 ……しかし。

 手際いいなぁ、相棒。


 あっという間に、ポセイドンからワイヤーが外れないように的確に固定していく。


「上手いな」


「まぁね」


 倒すのほぼ丸投げなんだから、こういうところは上手にしないとさ。

 アンタのパートナーしている意味無いよね。


 そんな相棒の言葉。


 で。


「じゃあ、戻ろう」


 ヘルメットで顔が見えないけど、声は明るかった。

 だから俺は


「ああ」


 そう答え、泳ぎ出す。

 ゆっくりとしたスピードでそれに相棒が続く。

 相棒が跨っている水中バイクで、ポセイドンを牽引しながら。




 そしてしばらく海底を進んで。


 そろそろ陸かというところ。


 鮑の養殖場の傍。


「……ん?」


 俺は通り過ぎようとしたとき。

 目にしたもので、足が止まった。


 いやさ、居たんだよ。


 人が。


 ……どこに?


 養殖場に。




「なぁ、茉莉」


 前に相棒に釘を刺されていたので。

 名前で相棒を呼ぶ。


 すると彼女は


「え? 何?」


 そう言って、彼女も足を止めた。


 なので俺は、養殖場を指差し


「あれ、どう思う?」


 指差す。

 鮑の養殖場にいる人影を。


 彼女は目を凝らしているようだった。


 で


「……業者の人が収穫してるんじゃないの?」


「……なんか俺の目には慌ててるように見えるんだけど?」


 思ったままを口にした。


 なんというか、作業員と思しき人々。

 セカセカしてる。


 無論さ、作業を急ぐのは悪いことでは無いんだけど。

 ある程度丁寧にやるのは常識だと思うんだよな。


 そこには、作業スピードを犠牲にしても確保しなきゃいけないものってあるはずだろ?


 なんかさ、変なんだよ。


 そのときだ


 ドゥルルルル!


 水中だからね。

 やけに響いたよ。


 これで疑念が確信に変わったね。


 ……ドリルで養殖設備を破壊してるんだよ。

 これは流石にあり得ないだろ。


 あいつら、窃盗犯だ。

 捕まえないと!




「茉莉、悪いが先に宇宙船に戻って、銀河警察に通報することと、ポセイドンの積み込みを頼む」


「分かった! 気をつけてね!」


 相棒と別れる俺。

 相棒を巻き込むわけにはいかない。


 泳いで連中の居る場所に向かう。

 途中、養殖場と外界を隔てている網を切るとき、少し決断が必要だった。


 これは犯罪行為を止めるための緊急避難で通るよな?

 ちょっと判例の知識無いけど!


 阿比須龍拳奥義! 達磨転倒だるまさんがころんだ


 網を闘気の手刀で切断し、養殖場に侵入する。

 そして泳ぎながら


 待てい!


 水中だから喋れないので気持ちだけど。


 そしてそのまま近場の男に掴み掛る。

 養殖ケースから、無造作に手持ちの網袋に鮑を移している男に。


 俺が掴みかかると男は暴れた。


 俺は左手で男の顏を掴んだ。

 正確には男のマスクに繋がっている酸素チューブだけど。


 ……安物だ。


 100年以上前の旧式だな。

 あまりにも「らしい」


 俺はそんなことを思いつつ


 左手の義手の機能を使った、


 ……冷熱ハンド!


 無論、使うのは高熱。

 高熱で、男の酸素チューブを焼き切った。


 沸騰する海水。


 何をされたのか気づき、全てを放り出して暴れ出す男。


 ……これでこいつは本拠地に逃げるはず。

 生き残るの最優先ならそうするよな。


 次だ、次。


 視線を投げて、数えた。


 ……窃盗犯は、こいつを含めて計5人。


 やるか。

 俺はそいつを放り出し、残った奴らに向かって行った。

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